よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


令和4年版厚生労働白書 (179 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf
出典情報 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

第2部

幼児教育・保育の無償化



3

現下の政策課題への対応

現するため、2019(平成 31)年通常国会(第 198 回国会)において、
「子ども・子育て
支援法の一部を改正する法律」(令和元年法律第 7 号)が成立した。これを受けて、2019
(令和元)年 10 月の消費税率引上げによる財源を活用することにより、同年 10 月から 3
歳から 5 歳までの子ども及び 0 歳から 2 歳までの住民税非課税世帯の子どもについての幼
稚園、保育所、認定こども園等の利用料が無償化された。これは、子育て世代、子どもた
ちに大胆に政策資源を投入し、お年寄りも若者も安心できる全世代型の社会保障制度へと
大きく転換するものである。
なお、20 歳代や 30 歳代の若い世代が理想の子ども数を持たない理由は、
「子育てや教

子どもを産み育てやすい環境づくり

き、これまで段階的に推進してきた取組みを一気に加速し、幼児教育・保育の無償化を実

1



「新しい経済政策パッケージ」
(2017(平成 29)年 12 月 8 日閣議決定)等の決定に基づ

育にお金がかかり過ぎるから」が最大の理由となっており、幼児教育・保育の無償化をは
じめとする負担軽減措置を講じることは、重要な少子化対策の一つとなるものである。ま
た、幼児教育は生涯にわたる人格形成の基礎を培うものであり、子どもたちに質の高い幼
児教育の機会を保障することは極めて重要である。
また、小学校就学前の障害児の発達支援についても併せて無償化する措置を講じている。

4

こども政策の新たな推進体制について

2021(令和 3)年 12 月 21 日に閣議決定された「こども政策の新たな推進体制に関す

る基本方針」においては、こどもの視点で、こどもを取り巻くあらゆる環境を視野に入
れ、こどもの権利を保障し、こどもを誰一人取り残さず、健やかな成長を社会全体で後押
しする「こどもまんなか社会」を目指すための新たな司令塔として、こども家庭庁を創設
することとしている。これを受け、
「こども家庭庁設置法案」及び「こども家庭庁設置法
の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案」を、2022(令和 4)年 2 月 25 日に第 208
回通常国会に提出した。

第3節

1

待機児童の解消などに向けた取組み

待機児童解消に向けた保育の充実と総合的な放課後児童対策の推進

2021(令和 3)年 4 月 1 日時点の待機児童数は、5,634 人となり、前年から約 6,800 人

減少し、待機児童数の調査開始以来最少となっている。厚生労働省では、2021 年度から、
25 歳から 44 歳の女性の就業率の更なる上昇に対応するため、2020(令和 2)年 12 月に
取りまとめた「新子育て安心プラン」に基づき、2021 年度から 2024(令和 6)年度末ま
での 4 年間で約 14 万人分の保育の受け皿を整備するほか、①地域の特性に応じた支援、
②魅力向上を通じた保育士の確保、③地域のあらゆる子育て資源の活用を柱とする各種施
策を推進することにより、できるだけ早く待機児童の解消を目指すこととしている。
2016(平成 28)年度から実施している企業主導型保育事業については、2021 年度の

令和 4 年版

厚生労働白書

165