令和4年版厚生労働白書 (289 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf |
出典情報 | 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》 |
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現下の政策課題への対応
センター」が活動を開始した。当該指定法人による、個々の自治体の状況をまとめた「地
域自殺実態プロファイル」の提供や、自治体の自殺対策担当者向けの研修会の実施等によ
り、地域の実情に応じた実践的な自殺対策の取組みを支援している。
近年、全体の自殺者数は減少していたものの、未成年者の自殺者数は増加の傾向が見ら
れ、2021 年の小中高生の自殺者数は、過去最多となった前年よりは減少したものの、過
去 2 番目となっており、若年者への対策は依然として課題となっている。
学校においては、命や暮らしの危機に直面したとき、誰にどうやって助けを求めればよ
いかの具体的かつ実践的な方法を学ぶとともに、つらいときや苦しいときには助けを求め
てもよいということを学ぶ「SOS の出し方に関する教育」を含む自殺予防教育を文部科
学省とともに推進し、学校と地域の専門家との間での協力・連携関係の構築等を図ってい
第
る。
し、2019 年 3 月には SNS 相談の支援ノウハウを集約した「自殺対策における SNS 相談事
2020 年より、新型コロナウイルス感染症による自殺リスクの高まり等を踏まえ、自殺
を考えている方に対する対面、電話、SNS を活用した相談支援体制の拡充への支援を行っ
ている。
また、自殺未遂者の再度の自殺企図を防止することが重要であることから、厚生労働省
では、2018 年度から、自殺未遂者等支援拠点医療機関整備事業により、地域の自殺未遂
者等支援の拠点機能を担う医療機関の整備を支援しており、2020 年度からは自殺リスク
の高い者(自殺未遂者、自殺念慮者)に対して、自殺につながる可能性のある様々な要因
を排除するための、地域のネットワークによる包括的な支援を地域自殺対策強化交付金の
モデル事業として実施している。
第5節
自立した生活の実現と暮らしの安心確保
業ガイドライン」を作成・公表した。
4
章
また、厚生労働省では、2018(平成 30)年 3 月から SNS 等を活用した相談事業を開始
戦没者の遺骨収集、戦傷病者・戦没者遺族等への援護など
厚生労働省では、戦後、一般邦人の海外からの引揚げを支援するとともに、軍人の復
員、未帰還者の調査、戦傷病者や戦没者遺族等の援護を行ってきた。
現在はこうした援護のほか、先の大戦による戦没者の追悼、各戦域での戦没者遺骨収集
事業や戦没者遺族による慰霊巡拝を実施しており、また、先の大戦による混乱の中で中国
や樺太で残留を余儀なくされた中国残留邦人等への支援などを行っている。
1
国主催の戦没者追悼式、次世代への継承
(1)戦没者追悼式の開催
国は毎年、先の大戦での戦没者を追悼するため、全国戦没者追悼式と千鳥ヶ淵戦没者墓
苑拝礼式を開催している。
国が主催する全国戦没者追悼式は、先の大戦で多くの尊い犠牲があったことに思いを馳
せ、戦没者を追悼するとともにその尊い犠牲を永く後世に伝え、恒久平和への誓いを新た
にしようとするものである。毎年 8 月 15 日に、天皇皇后両陛下の御臨席を仰ぎ、日本武
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厚生労働白書
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