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令和4年版厚生労働白書 (414 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf
出典情報 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》
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のデータをもとに、2018(平成 30)年度に基本的事項の中間評価が取りまとめられた。
また、2013(平成 25)年度から開始した「健康日本 21(第二次)」では、歯・口腔の健
康に関する生活習慣及び社会環境の改善について示している。このように「歯科口腔保健
の推進に関する基本的事項」と「健康日本 21(第二次)」はともに、各ライフステージに
応じた歯・口腔の健康づくりの基本的な方向性を示している。
各ライフステージの取組みとして、むし歯が発生しやすい時期である乳幼児期では、1
歳 6 か月児歯科健康診査、3 歳児歯科健康診査とともに歯科保健指導を行い、
「食べる」
機能の確立の支援を行っている。成人期では、歯の喪失を予防することを目的とし、市町
村を主体として歯周疾患検診、歯周疾患の発症予防、重症化予防のための健康教育や健康
相談が実施されている。高齢期では、おいしく、楽しく、安全な食生活を営めるよう、
「口腔機能の向上」が介護予防として導入されている。
また、歯科保健の取組みとして、現在、健康増進法に基づく健康増進事業として実施さ
れている歯周疾患検診について、その実施方法を解説する「歯周疾患検診マニュアル」が
最終改正後 10 年以上経過したことから、近年の歯周疾患検診の現状を踏まえ、
「歯周病検
診マニュアル 2015」として、2015(平成 27)年 6 月に改定した。さらに、後期高齢者
健康で安全な生活の確保



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に対する歯科健康診査を実施する際の参考として、2018 年 10 月に「後期高齢者を対象
とした歯科健診マニュアル」を取りまとめた。

3

循環器病対策について

我が国において、脳血管疾患は死因の第 4 位、心疾患は第 2 位となっており、両疾患を

合わせて年間 30 万人以上が亡くなっている。また、脳血管疾患や心疾患は介護が必要と
なる主な原因となっており、介護が必要な者のうち、約 20%がこれらの疾患に起因して
いる。こうした状況を踏まえ、2018(平成 30)年 12 月に、「健康寿命の延伸等を図るた
めの脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本法」(平成 30 年法律第 105
号)が議員立法により成立し、2019(令和元)年 12 月に施行され、本法律に基づく「循
環器病対策推進基本計画」が 2020(令和 2)年 10 月に閣議決定された。基盤としての循
環器病の診療情報の収集・提供体制の整備を行いながら、
「循環器病の予防や正しい知識
の普及啓発」、「保健、医療、福祉サービスの提供体制の充実」

「循環器病の研究推進」の
3 本を柱に、健康寿命の延伸、年齢調整死亡率の減少を目標として、関係省庁等とも連携
しつつ、循環器病対策を総合的かつ計画的に推進していく。

4

腎疾患対策について

腎疾患患者は増加傾向にあり、年間新規透析導入患者数は約 4.1 万人に上り、約 35 万

人が透析療法を受けるなど、国民の健康に重大な影響を及ぼしている。このような状況を
踏まえ、2018(平成 30)年 7 月に、「腎疾患対策検討会」で議論を行い、2028(令和
10)年度までに年間新規透析患者数を 35,000 人以下に減少させることなどを目標に掲げ
た「腎疾患対策検討会報告書」を取りまとめた。本報告書に基づき、かかりつけ医・腎臓
専門医療機関などが連携し、慢性腎臓病(CKD:Chronic Kidney Disease)の患者を
早期に適切な診療につなげる慢性腎臓病(CKD)診療連携体制を構築するための都道府
県モデル事業などを実施し、腎疾患対策を推進していく。

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令和 4 年版

厚生労働白書