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令和4年版厚生労働白書 (140 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf
出典情報 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》
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なく自分らしく話が可能だ。




2

いう。

担い手不足の克服に向けて

熊崎医師は、ロボットの活用により児童や

熊崎医師は、ロボットのコミュニケーショ

その家族の状況を丁寧に把握しつつ、人が得

ン能力についてはメーカーのアルゴリズムの

意な、または人以外では替えがきかないよう

バーションアップを積極的に取り入れつつ、

なトラブル対応等の業務に、限られた体制の

当面の目標として、ロボットの強みを積極的

中で職員の能力を集中して発揮できる効果を

に生かし、職員が「ロボットを活用する業務

見込んでいる。

を広げていく」ことを掲げている。また、試

さらには、ロボットの双方向性を活かし

行錯誤の途上ではあるものの、ロボットの遠

て、
「医師が遠隔操作システムを用いて、離

隔操作機能を利用して、妊娠・育児により一

島等の児童精神科医の確保が難しい場所で診

時的に職場を離れた女性医師に診療等に参加

療を行うこと」や、「医師が複数台を同時に

してもらうことなどにより、スタッフの教育

操作し、交互にではなく、それぞれ別室にい

や人手不足の解消を図っていくこととしてい

る児童とその家族に同時に検査や診療を行う

る。

こと」などが期待できるという。実際に児童
精神科の専門外来がない九州地方の病院で、
担当医同席のもと、ロボットを介した同時診
療を試みるとしている。

ロボットを活用する業務を広げ、人材の
確保や人手不足の解消を図りたい
北水会記念病院の児童精神科外来でのロ

ボットの活用は始まったばかりであるもの
の、その存在は児童やその家族に良い影響を
もたらしている。ぬいぐるみによる癒しの効
果と同時に児童とその家族の表情が明るくな
ることで、職場の雰囲気も良くなっていると

待合室の様子

介護ロボットは、自分よりも身体の大きな利用者のケアを行うことなどにより常に身体
的負担がかかっている介護職員の腰痛等の軽減に有効である。医療分野のロボットは手術
時間の短縮等による医師等の負担軽減に大きな期待が寄せられている。AI や ICT は膨大
な事務作業を正確に、かつ、効率的に行うだけでなく、画像データ等の蓄積による診断や
見守りの補助業務や、一人一人に作成や見直しが必要な介護サービスのケアプランの作成
業務への活用が研究されている。

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令和 4 年版

厚生労働白書