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令和4年版厚生労働白書 (374 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf
出典情報 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》
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と、マスクの着用、手洗い、三密の回避や換気などの基本的な感染対策の推進に加え、専
門家の分析等で感染リスクが高いとされた飲食の場面を極力回避するため、飲食店の時短
営業及び酒類提供の停止の措置を講じてきた。同時に、人流や人との接触機会を削減する
観点から、外出・移動の自粛、イベント及び大規模集客施設への時短要請等の取組みを進
めてきた。加えて、検査・サーベイランスの強化、積極的疫学調査等によるクラスター
(感染者間の関連が認められた集団。以下「クラスター」という。
)対策、水際対策を含む
変異株対策等の取組みを実施してきた。
2021 年 4 月以降も、感染力の強い変異株の出現による急速な感染拡大に対し、政府は、
引き続き、全閣僚を構成員とする新型コロナウイルス感染症対策本部(以下「政府対策本
部」という。
)の下、2021 年 2 月 3 日に成立した新型インフルエンザ等対策特別措置法等
の一部を改正する法律(令和 3 年法律第 5 号)による改正後の新型インフルエンザ等特別
措置法(平成 24 年法律第 31 号)や感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する
法律(平成 10 年法律第 114 号。以下「感染症法」という。

、新型コロナウイルス感染症
対策の基本的対処方針等に基づき、総合的かつ強力な対策を推進してきた。
2021 年 3 月上旬以降、新規感染者数は、大都市部を中心に増加が続き、重症者数も増
健康で安全な生活の確保



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加した。また、B.1.1.7 系統の変異株(アルファ株)の感染者の増加がみられ、急速に従
来株からの置き換わりが進んだ。こうした状況を踏まえ、大都市部をはじめとする一部の
地域において、4 月 23 日に緊急事態宣言が発出された。その後も、大都市部を中心に新
規感染者数が高い水準にあり、医療提供体制のひっ迫等が見られたため、緊急事態措置は
6 月 20 日まで延長されたが、新規感染者数の減少等が見られたため、一部の地域を除き、
まん延防止等重点措置に移行された。
それまでの飲食への対策、人流抑制の取組みのほか、再度の感染拡大の予兆や感染源を
早期に探知するため、検査を大幅に強化するとともに、高齢者施設や学校等における感染
対策を強化する観点から、軽症であっても症状が現れた場合に、早期に陽性者を発見する
ことができるよう、抗原定性検査キットの配布を行ってきた。さらに、健康観察アプリを
活用し、早期に検査につなげる取組みも実施してきた。しかしながら、6 月下旬以降、再
び、大都市部において、新規感染者の増加が続いた。8 月には、B.1.617.2 系統の変異株
(デルタ株)への置き換わりが進み、8 月 20 日の全国の新規感染者数は 25,975 人とその
時点で過去最多の感染者数を記録するなど、8 月中下旬には、新規感染者数が過去最大の
水準を更新し続け、多くの地域において緊急事態措置が実施された。その後、急速に感染
者が減少し、9 月 28 日には、感染状況や医療提供体制・公衆衛生体制の負荷の状況を踏
まえ、同月 30 日をもって緊急事態措置等を終了することとされた。
9 月以降、新規感染者の減少が続き、2020 年の夏以降で最も低い水準が継続した。こ
の感染収束は、これまでの国民や事業者の皆様方の感染対策への協力、夜間滞留人口の減
少、ワクチン接種率の向上、医療機関や高齢者施設のクラスター感染の減少等によるもの
と評価されている。11 月及び 12 月は、新規感染者数の減少に伴い、療養者数、重症者数
や死亡者数も減少が続き、低い水準が継続した。
このように新規感染者数等が低水準の中にあっても、次の感染拡大に備えるため、11
月 12 日、政府対策本部において、
・ワクチン、検査、治療薬等の普及による予防、発見から早期治療までの流れをさらに強

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