令和4年版厚生労働白書 (152 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf |
出典情報 | 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》 |
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援として院内に搾乳室や、妊娠時の体調不良
第
章
2
取組みの成果
取組開始 10 年の節目であった 2017 年に
の際に利用できる女性専用の休憩室も整備さ
支援システムに参加した女性医師の追跡調査
れている。
を行ったところ、50 名の内 37 名(82.2%)
「育児支援システムの導入」:一般の保育所
等では対応ができない急病時の病児・病後児
担い手不足の克服に向けて
保育(以下「病児保育」という。
)や緊急手
術などの際、時間外保育に対する支援を行
い、医師が職務とキャリアの継続ができる環
境を整えている。病児保育は、女性医師だけ
がフルタイム勤務をしていた(図 1)。
市中病院
(非常勤), 2
休業中, 2
不明, 1
大学病院
(教員), 10
大学院生, 3
診療所 (常
勤), 4
ではなく、男性医師や他の医療職員も利用が
ԂӼӸӼ%がフルタイム勤務
可能である*2。
大学病院
(レジデント),
6
市中病院
(常勤), 17
図1:女性医師枠採用医師の現在の就業先(ӼӺӻԁ年調べ)
この結果からも、育児の一番大変な期間に
サポートを受け、勤務・キャリアを継続する
ことで女性医師がより活躍できる可能性が高
いことが示唆されている。筑波大学附属病院
では、今後も積極的に支援を続けていくこと
病児・病後児保育室
*2
としている。
筑波大学附属病院の病児保育では、24 時間の受付(平曰 8 時 30 分~17 時 15 分:電話対応、休日夜間等:メール対応)、小
児科医による受け入れる全児の状況確認等、家庭や職務等の都合に応じた時間外、自宅へのシッター派遣を行っており、安
心して子供を預け、働き続けることができる環境を整備している。
(アクティブシニア(元気な高齢者)や子育て経験者等の活躍を促進)
特に、介護や障害福祉、保育の現場では、アクティブシニアや子育て経験者等の活躍が
期待されている。仕事内容の紹介や魅力発信の取組みを進めることと併せて、働く意欲が
ある高年齢者がその能力を十分に発揮できるよう、高年齢者が活躍できる環境を整備して
いくことが重要である。2022(令和 4)年度においては、70 歳までの就業機会の確保に
向けた環境整備を図るため、65 歳を超える定年引上げや継続雇用制度の導入等を行う企
業、60 歳から 64 歳までの高年齢労働者の処遇改善を行う企業への賃金等の一部助成を
行うこととしている。また、65 歳超雇用推進プランナー等*49 による提案型の相談・援助
による支援を行うこととしている。高年齢求職者に対しては、300 か所のハローワークに
設置する「生涯現役支援窓口」において、高年齢者のニーズ等を踏まえた職業生活の再設
計に係る職業相談・職業紹介や支援チームによるマッチング支援を行うとともに、高年齢
退職予定者のキャリア情報等を登録し、その能力の活用を希望する企業に対して紹介する
事業を強化することとしている。さらに、高年齢者自身の健康づくりやこれまでの経験を
* 49 高年齢者雇用アドバイザーとも言い、高年齢者雇用問題に精通した経営労務コンサルタント、中小企業診断士、社会保険労務士等、
専門的・実務的能力を有する方々を独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が認定している。
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厚生労働白書