令和4年版厚生労働白書 (350 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf |
出典情報 | 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》 |
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また、医師の偏在対策を更に推進するため、2018(平成 30)年に成立した医療法及び
医師法の一部を改正する法律により、
・
「医療計画」において、医師の確保に関する事項を追記することとし、都道府県は
2019(令和元)年度までに、PDCA サイクルに基づく実効的な医師確保対策を進める
ため、三次医療圏及び二次医療圏ごとの医師の多寡を統一的・客観的に比較・評価した
医師偏在指標を踏まえた医師確保の方針、目標とする医師数、目標達成に向けた施策を
盛り込んだ「医師確保計画」を策定
・医師少数区域等における一定期間の勤務経験を通じた地域医療への知見を有する医師を
厚生労働大臣が評価・認定する制度の創設や、当該認定を受けた医師を一定の病院の管
理者として評価する仕組みの創設
・「地域医療対策協議会」について、医師確保計画の実施に必要な事項について協議を行
うよう強化するとともに、都道府県が行う地域医療支援事務に、医師不足地域における
医師の確保と医師不足地域に派遣される医師の能力開発・向上の機会の確保の両立を目
的とする「キャリア形成プログラム」の策定、医師少数区域への医師派遣等を追加
すること等の取組みを通じて、医師の地域偏在・診療科偏在対策を行っている。
加えて、産科・小児科における医師偏在対策の検討は、政策医療の観点からも必要性が
高く、診療科と診療行為の対応も明らかにしやすいことから、医師確保計画では、産科・
小児科における医師偏在指標を踏まえ、三次医療圏、周産期・小児医療圏ごとに、医師確
第
章
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保の方針、偏在対策基準医師数、偏在対策基準医師数を踏まえた施策についても盛り込む
ことで、産科・小児科における地域偏在の解消に向けた取組みを行っている。
外来医療については、無床診療所の開設状況が都市部に偏っていること、診療所におけ
国民が安心できる持続可能な医療・介護の実現
る診療科の専門分化が進んでいること、救急医療提供体制の構築等の医療機関間の連携の
取組みが個々の医療機関の自主的な取組みに委ねられていること等が課題となっており、
2018 年に成立した医療法及び医師法の一部を改正する法律により、「医療計画」におい
て、「外来医療の提供体制の確保に関する事項」
(外来医療計画)を追加することとし、都
道府県において「外来医療計画」を策定している。
外来医療計画では、地域ごとの外来医療に関する情報の可視化、新規開業希望者等への
情報提供、外来医療に関する協議の場の設置等を盛り込むこと等により、地域の外来の医
療提供体制の確保に向けた取組みを推進している。
3 看護職員の確保
我が国の看護を取り巻く状況は、医療ニーズの増大・高度化などにより大きく変化して
いる。こうした中、看護職員の確保対策として、看護職員の資質向上、養成促進、再就業
支援等を推進してきたことにより、その就業者数は毎年着実に増加(2019 年には約 168
万人が就業)しているが、団塊の世代が 75 歳以上となる 2025(令和 7)年を展望すると、
看護職員の確保対策の強化が求められている。
看護職員の人材確保に関しては、看護師等の人材確保の促進に関する法律に基づき、
国、地方自治体、国の指定する中央ナースセンター、各都道府県の指定する都道府県ナー
スセンターが連携して、①新規養成、②定着促進、③復職支援を柱とした取組みを進めて
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令和 4 年版
厚生労働白書