令和4年版厚生労働白書 (231 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf |
出典情報 | 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》 |
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現下の政策課題への対応
労災補償の現状
(1)労災補償の現状
優先課題として取組みを進めているが、労働災害が発生した場合には、労働者の負傷、疾
害、死亡などに対して、迅速かつ公正な保護を行うために保険給付を行う制度である。
2020(令和 2)年度の労災保険給付の新規受給者数は 65 万 3,355 人であり、前年度に
比べ 34,100 人の減少(5.0%減)となっている。そのうち業務災害による受給者が 57 万
4,318 人、通勤災害による受給者が 7 万 9,037 人となっている。
また、労災保険給付について、非災害発生事業場の賃金額も合算して算定するととも
に、複数就業者の就業先の業務上の負荷を総合的に評価して労災認定することを内容に含
む「雇用保険法等の一部を改正する法律」が 2020 年 3 月に成立し、同年 9 月に施行され
ている。
(2)新型コロナウイルス感染症の労災認定
労働者が業務に起因して新型コロナウイルスに感染したものであると認められる場合に
は、労災保険給付の対象となること等について厚生労働省ホームページ等で周知を行って
働き方改革の推進などを通じた労働環境の整備など
上の事由、二以上の事業の業務を要因とする事由又は通勤による労働者の負傷、疾病、障
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章
病、障害、死亡などについて迅速かつ公正な補償が不可欠である。労災保険制度は、業務
第
労働災害については、過重労働の防止や各種の安全衛生対策など、その発生の防止を最
おり、集団感染が発生した事業場に対しては、労働者へ請求勧奨を実施することを要請し
ている。
労災認定に当たっては、通達等に基づき、迅速かつ公正な労災補償に努めている。
(3)過労死等の労災認定
2020(令和 2)年度の過労死等の労災補償状況については、脳・心臓疾患の請求件数
は 784 件であり、支給決定件数は 194 件となっており、精神障害の請求件数は 2,051 件
であり、支給決定件数は 608 件となっている。前年度と比べ、脳・心臓疾患の請求件数
は 152 件の減少、支給決定件数は 22 件の減少となっており、精神障害の請求件数は 9 件
の減少、支給決定件数は 99 件の増加となっている(図表 2-4-1)。
脳・心臓疾患については、2001(平成 13)年 12 月に改正した認定基準に基づき労災
認定を行っていたが、改正から約 20 年が経過する中で、働き方の多様化や職場環境の変
化が生じていることから、最新の医学的知見を踏まえて、
「脳・心臓疾患の労災認定の基
準に関する専門検討会」において検証等を行い、2021(令和 3)年 7 月に報告書が取り
まとめられたことを受けて、同年 9 月に認定基準の改正を行った。
労災認定に当たっては、改正後の脳・心臓疾患の認定基準及び精神障害の認定基準に基
づき、迅速かつ公正な労災補償に努めている。
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厚生労働白書
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