令和4年版厚生労働白書 (147 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf |
出典情報 | 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》 |
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社会保障を支える人材の確保
は 事 業 所・ 施 設 内 で「 ア セ ッ サ ー( 評 価
事評価への活用ができる、サービス水準をア
者)
」 から業務を通じて行われる。例えば
ピールできる、レベル認定を受けた介護職員
「基本介護技術の評価」には入浴介助、食事
からはスキルアップへの意欲向上や自信につ
*4
設定されており、「状況の変化に応じた対応」
ながる、と評価されている*5。
第
介助、状況の変化に応じた対応等の中項目が
介護のプロフェッショナル人材として期待
「いつもと違う行動が見られた利用者を観察
の希望や意欲により様々であり、介護事業
し、声をかける等対応し、不安・不快感等を
所・施設によっても目指すことのできるキャ
軽減させることができたか」などレベル 2~
リア像はサービス内容等により異なる。ま
4 ごとに細かく評価基準が決められている。
た、必要とする経験・知識等も異なることが
評価によって不足する技術が明らかになり、
あるだろう。
OJT を通じた指導でレベルアップが可能と
そのような多様性を踏まえつつ、明確な
なる。介護キャリア段位制度は、専門性を高
キャリアパスや外からも見える評価・キャリ
めていくためのキャリアパス制度であると同
アアップ制度の仕組みを整えていくことに
時に、事業所・施設内での効果的・効率的な
よって、介護福祉士がより成長とやりがいを
OJT を支援している。
実感しながら長く働き続けることが期待され
多様なキャリアパスを明確化する仕組み
作りが重要
介護キャリア段位制度を活用する事業所等
からは、介護技術や指導方法等の標準化や人
2
担い手不足の克服に向けて
がかかる介護福祉士が目指すキャリア像はそ
章
の小項目の一つには、認知症ケアとして、
る。それだけでなく、一人ひとりのいきいき
とした働き方が新たな人材を介護業界に呼び
込んだり、介護サービスへの利用者・家族の
満足度が高まったりするなど、好循環をもた
らすだろう。
* 4 アセッサー講習を修了することが必要で、2021 年 3 月 31 日現在、26,772 名
* 5 「介護プロフェッショナルキャリア段位制度の在り方に関する検討会における議論の取りまとめ」厚生労働省老健局(2016
(平成 28)年 3 月 30 日)
保育分野では、産前産後休暇・育児休業後のキャリアパスの明確化や多様で柔軟な働き
方を選択できる勤務環境の整備、労務管理の専門家による巡回支援や魅力ある職場づくり
の啓発セミナーを実施するとともに、保育士確保や定着、労働条件等の改善に関して、保
育士の相談窓口を設置している。
(ハローワークでは他分野からの離職者や有資格者で医療・福祉分野での就業希望がない
方へ、医療・福祉関係機関では潜在有資格者への就職支援を積極的に実施)
ハローワークの「人材確保対策コーナー」では、医療・福祉分野の有資格者等の就職支
援ナビゲーター*46 や人事労務管理に関する知見等を有する就職支援コーディネーター*47
が配置されており、専門知識等を活用してきめ細かい支援を行っている。就職支援ナビ
ゲーターは、担当者制による就職支援や求職者のニーズに応じた求人開拓を行っている。
就職支援コーディネーターは、施設・事業所に対して求職者が希望する勤務条件等のニー
ズを情報提供するなどして求人条件の緩和や明確化を図り、円滑なマッチングを支援して
いる。2020(令和 2)年度は、新型コロナウイルス感染症への対応により医療・福祉分
* 46 2021(令和 3)年度現在で、236 人配置
* 47 2021(令和 3)年度現在で、276 人配置
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