令和4年版厚生労働白書 (331 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf |
出典情報 | 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》 |
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第4節
1
現下の政策課題への対応
医療の国際展開等
医療の国際展開の推進
国民皆保険制度や優れた医薬品、医療機器、医療技術等を誇る日本の医療システムは、
世界でも高く評価され、優れた制度である。
多くの新興国では、経済成長の中で、医療へのニーズや持続的なシステム構築への期待
が高まっているものの、公的医療保険等の制度や医療システム構築の経験・技術が乏し
く、また、人材も不足している。
そこで、日本が新興国等に対して、各国の実情を十分に踏まえつつ、高品質な日本の医
薬品、医療機器、医療技術等の提供を推進するとともに、日本が長年培ってきた経験や知
見をいかし、相手国の医療システムの構築に協力することに取り組んでいる。
医療の国際展開を通じて、日本の医療分野の成長を促進しつつ、相手国の医療水準向上
にも貢献し、国際社会における日本の信頼を高めることによって、日本にとっても新興国
等にとっても好循環となることを目指している。
おり、「健康・医療戦略推進本部」の下に設けられた「健康・医療産業等国際展開協議会」
(1)厚生労働省と新興国等の保健省との協力関係の構築
厚生労働省としては、医療の国際展開を推進するため、2013(平成 25)年に体制を強
化し、「
『日本再興戦略』改訂 2014」
(平成 26 年 6 月 24 日閣議決定)や「健康・医療戦略」
等を踏まえ、本格的に取組みを開始した*2。
このため、2013 年 8 月以降、厚生労働省と新興国等の保健省との間で、協力関係の構
築を進めており、アジア、中東、北中南米等の 20 を超える国々と、医療・保健分野にお
医療関連イノベーションの推進
を通じて、アジアとの共生を視野に入れた新しい将来像など具体的な取組みに着手する。
6
章
年 3 月 27 日閣議決定、2021(令和 3)年 4 月 9 日一部変更)においても位置づけられて
第
なお、医療の国際展開については、政府の第 2 期「健康・医療戦略」(2020(令和 2)
ける協力関係を構築した。
協力テーマとしては、各国のニーズに合わせて、①日本の経験や知見を活かした相手国
の医療・保健分野の政策形成支援や、②医療技術、医薬品・医療機器に関連する人材育成
を柱としており、例えば、ベトナムにおける内視鏡診断・治療、インドネシアにおける透
析機器管理、コンゴ民主共和国におけるデジタル技術を活用した産前検診等の人材育成事
業を実施している。
(2)各国との協力関係の実現に向けた取組み
医師等の人材育成や公的医療保険制度整備の支援等といった国際展開に資する協力の具
体 化 に 向 け、 国 立 研 究 開 発 法 人 国 立 国 際 医 療 研 究 セ ン タ ー(National Center for
Global Health and Medicine : NCGM)を拠点として、2015(平成 27)年度から、
*2
厚生労働省における医療の国際展開の取組みへのリンク集
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/kokusai/index.html
令和 4 年版
厚生労働白書
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