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令和4年版厚生労働白書 (214 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf
出典情報 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》
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(2)労働関係助成金における生産性要件の設定等

雇用環境の改善や、職業能力開発の向上等に取り組む企業を支援するための労働関係助

成金に設けられた生産性要件について、生産性向上の取組結果を重視した助成となるよう



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順次見直しを行っている。また、生産性要件を設定している多くの助成金について、その
要件の判定に当たっては、金融機関と連携し、
「事業性評価」の結果も参考とすることと
している。労働生産性が向上することで、更に企業が働く方の処遇の改善や人材育成への

働き方改革の推進などを通じた労働環境の整備など

投資を図ることが期待される。
なお、経済上の理由により事業を縮小等せざるを得ない企業への助成金や、就職が困難
な方々の就労支援のための助成金等の一部の助成金については、生産性要件の対象外とし
ている。

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労働移動支援施策の推進

雇用情勢や産業構造の変化を踏まえた労働移動の円滑化を図るため、転職・再就職支援

のための助成金の支給、正規雇用労働者の中途採用比率の公表義務付け等を進めている。
転職・再就職支援のための助成金については、2018(平成 30)年度は、事業規模の縮
小等に伴い離職を余儀なくされる労働者等を早期に雇い入れた事業主に対して助成する
「労働移動支援助成金早期雇入れ支援コース」等において、成長企業が転職者を受け入れ
て行う能力開発や賃金アップに対する助成を行うとともに、
「労働移動支援助成金中途採
用拡大コース」において、中途採用者の雇用管理制度を整備した上でその採用を拡大させ
た企業への助成を行うことにより、成長企業への労働移動の促進に取り組んだ。なお、
「労働移動支援助成金中途採用拡大コース」については、2019(令和元)年度より「中途
採用等支援助成金中途採用拡大コース」として実施している。
また、2020(令和 2)年度は「中途採用等支援助成金中途採用拡大コース」において、
中途採用率の拡大を実施した事業主で、これまで中途採用を行ったことのない事業主に対
しての上乗せ助成を実施した。
加えて、2020 年に改正した「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び
職業生活の充実等に関する法律」
(昭和 41 年法律第 132 号)に基づき、2021(令和 3)年
4 月 1 日より、常時雇用する労働者数が 301 人以上の企業において正規雇用労働者の中途
採用比率の公表を義務付けている。これにより、企業が長期的な安定雇用の機会を中途採
用者にも提供している状況を明らかにし、中途採用を希望する労働者と企業のマッチング
促進を図っている。また、
「中途採用等支援助成金中途採用拡大コース」においても、
2021 年度より、自主的な情報公表に取り組む事業主を支援するために拡充した。
なお、2022(令和 4)年度は、成長分野への労働移動の円滑化を図るため、デジタル
分野などの成長分野の事業主が、就職が特に困難な者を雇い入れた場合に、特定求職者雇
用開発助成金(成長分野人材確保・育成コース)を支給することとしている。

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雇用管理改善による「魅力ある職場づくり」の推進

雇用創出の中核的な担い手である中小企業等では採用意欲がありながら人材が確保でき

ない等の雇用管理上の課題を抱えており、人材不足が顕著となっている。この解消のため
には、現在就業している従業員の職場定着を高めるなど、雇用管理改善の取組みを通じ

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令和 4 年版

厚生労働白書