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令和4年版厚生労働白書 (390 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf
出典情報 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》
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図表 8-3-12

結核患者の発生数の推移

70

100
患者数(万人)

60

結核病床利用率(%)

約59万人

90
80

50

70
60

40

50.4%

50

30
31.5%

40
30

20

20
10

健康で安全な生活の確保



8

約5万3千人

10
約1万3千人

0

1951(昭和 26)年

1989(平成元)年

2020(令和 2)年

0

資料:厚生労働省「2020 年結核登録者情報調査年報集計結果」及び「2020 年病院報告」より厚生労働省健康局作成

特に、結核患者の高齢化が進み、結核だけでなく他の疾患を同時に加療する必要がある
など、患者の背景が複雑化しているほか、若年層の外国人においても結核患者が増加傾向
にあるなどの課題も生じてきており、引き続き対策を講ずる必要がある。このほか、患者
の減少に伴う結核病床の利用率の低下などにより、結核病棟を閉鎖する医療機関が相次ぐ
など、地域によっては結核医療へのアクセスの悪化が懸念されている。
こうした状況を踏まえ、2016(平成 28)年 11 月、
「結核に関する特定感染症予防指針」
を改正し、直接服薬確認療法(Directly Observed Treatment, short-course:DOTS)
を、地域の関係機関が連携し、患者の生活環境に合わせて実施することや、患者数に見
合った結核医療提供体制を確保すること等について盛り込んだ。さらに、第 9 回厚生科学
審議会結核部会(2018(平成 30)年 2 月 26 日)においては、80 歳以上の高齢者への対
策強化や入国前スクリーニングを推進していく方針を固めた。入国前スクリーニングにつ
いては、新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえながら、現在準備を進めているところ
である。
また、多剤耐性結核治療及び潜在性結核治療について、新たな知見の登場により関係学
会が治療指針の見直しや治療に対する考え方を新たに公表したことを受けて、2021(令
和 3)年 10 月 18 日付けで結核医療の基準(平成 21 年厚生労働省告示第 16 号)の一部を
改正した。
厚生労働省としては、新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえながら、健康診断、公
費負担医療、予防接種、DOTS による対策、地域医療連携体制の強化、入国前スクリー
ニングなど、総合的な結核対策を推進していく。

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厚生労働白書