令和4年版厚生労働白書 (210 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf |
出典情報 | 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》 |
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第
章
2
医療従事者の勤務環境改善について
医療従事者の離職防止や医療安全の確保等を図るため、改正医療法(2014(平成 26)年 10 月 1 日施行)に基
づき、
医療機関が PDCA サイクルを活用して計画的に医療従事者の勤務環境改善に取り組む仕組み(勤務環境改
善マネジメントシステム)を創設。医療機関の自主的な取組みを支援するガイドラインを国で策定。
医療機関のニーズに応じた総合的・専門的な支援を行う体制(医療勤務環境改善支援センター)を各都道府
県で整備。センターの運営には「地域医療介護総合確保基金」を活用。
➡医療従事者の勤務環境改善に向けた各医療機関の取組み(現状分析、改善計画の策定等)を促進。
働き方改革の推進などを通じた労働環境の整備など
勤務環境改善に取り組む医療機関
勤務環境改善マネジメントシステム
院 内 で、院長、
各部門責任者や
スタッフが集ま
り協議
Plan
計画策定
課題の抽出
現状の分析
改善計画の策定
ガイドラインを参考に
改善計画を策定
Do
更なる改善
取組の実施
Act
Check
定期的な評価
医療勤務環境改善マネジメントシステムに関する指針(厚労省告示)
勤務環境改善マネジメントシステム導入の手引き(厚労省研究班)
「医療従事者の働き方・休み方の改善」の取組例
多職種の役割分担・連携、チーム医療の推進
医師事務作業補助者や看護補助者の配置
勤務シフトの工夫、休暇取得の促進 など
「働きやすさ確保のための環境整備」の取組例
院内保育所・休憩スペース等の整備
短時間正職員制度の導入
子育て中・介護中の者に対する残業の免除
暴力・ハラスメントへの組織的対応
医療スタッフのキャリア形成の支援 など
マネジメントシステムの普及(研修会等)・導入支援、
勤務環境改善に関する相談対応、情報提供等
都道府県
医療勤務環境改善支援センター
医療労務管理アドバイザー(社会保険労務士等)と
医業経営アドバイザー(医業経営コンサルタント等)が連携
して医療機関を支援
センターの運営協議会等を通じ、地域の関係機関・団体(都
道府県、都道府県労働局、医師会、
歯科医師会、薬剤師会、
看護協会、病院団体、社会保険労務士会、医業経営コンサル
タント協会等)が連携して医療機関を支援
また、医業に従事する医師の業務については、
「働き方改革を推進するための関係法律
の整備に関する法律」において、時間外労働の上限規制の適用を 5 年間猶予し、2024(令
和 6)年 4 月 1 日から上限規制が適用されることとなっている。これは、
「働き方改革実行
計画」(平成 29 年 3 月 28 日働き方改革実現会議決定)において、医師については、医療
界の参加の下で検討の場を設け、規制の具体的な在り方、労働時間の短縮策等について検
討し、結論を得ることとされたことに伴うものであり、厚生労働省において、2017(平
成 29)年 8 月以降、「医師の働き方改革に関する検討会」及び「医師の働き方改革の推進
に関する検討会」において検討を行い、その結果を踏まえ、長時間労働の医師の労働時間
短縮及び健康確保のための次の措置等を盛り込んだ改正法案を 2021(令和 3)年 2 月に
第 204 回通常国会へ提出し、同年 5 月に成立した(良質かつ適切な医療を効率的に提供す
る体制の確保を推進するための医療法等の一部を改正する法律(令和 3 年法律第 49 号)
)
。
①勤務する医師が長時間労働となる医療機関における医師労働時間短縮計画の作成
②地域医療の確保や集中的な研修実施の観点から、やむを得ず高い上限時間を適用する医
療機関を都道府県知事が指定する制度の創設
③当該医療機関における健康確保措置(面接指導、連続勤務時間制限、勤務間インターバ
ル規制等)の実施
等
医業に従事する医師については、2024 年 4 月から時間外・休日労働の上限規制が適用
され、原則として、年間 960 時間以下/月 100 時間未満とされるが、医療機関勤務環境
評価センターによる労務管理体制等についての評価を受け、特定地域医療提供機関、連携
型特定地域医療提供機関、技能向上集中研修機関又は特定高度技能研修機関として都道府
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令和 4 年版
厚生労働白書