よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


令和4年版厚生労働白書 (282 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf
出典情報 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

本事業では、各都道府県の地域生活定着支援センター(全国 48 か所)が、矯正施設入
所中から、矯正施設や保護観察所、既存の福祉の関係者と連携して、支援の対象となる人
が退所後から福祉サービスを受けられるよう取り組んでいる。また、2021(令和 3)年
度からは、被疑者や被告人等に対して福祉サービス等の利用調整や釈放後の継続的な援助
等を行う業務を開始している(図表 4-1-1)。
図表 4-1-1




4

地域生活定着促進事業の概要

○平成 21 年度より、高齢又は障害により支援を必要とする矯正施設退所者に対して、保護観察所と協働し退所
後直ちに福祉サービス等につなげる「地域生活定着支援センター」の整備を実施。
○平成 23 年度末に全国 47 都道府県への整備が完了し、平成 24 年度からは全国での広域調整が可能に。
○地域生活定着支援センターでは、①入所中から帰住地調整を行うコーディネート業務、②福祉施設等へ入所
した後も継続的に支援するフォローアップ業務、③地域に暮らす矯正施設退所者に対して福祉サービスの利
用等に関する相談支援業務を実施。
○令和3年度、刑事司法手続の入口段階にある被疑者・被告人等で高齢又は障害により自立した生活を営むこと
が困難な者に対して、釈放後直ちに福祉サービス等を利用できるように支援を行う被疑者等支援業務を開始。

自立した生活の実現と暮らしの安心確保







被疑者・被告人
又は退所予定者
との面会

A 県矯正施設





対象者選定
(退所予定者)

A 県保護観察所
対象者選定
(被疑者・被告人)

A 県検察庁

調整依頼

調



福祉サービス等の利用調整

都道府県域を越えた広域調整が可能

退所予定者等が他の都道府県に
帰住を希望する場合は、当該都
道府県のセンターに調整連絡

調整依頼

連絡・調整

連絡・調整
A 県地域生活定着
支援センター

・退所予定者等との面会
(福祉ニーズ、帰住予定地の
聞き取り等)
・帰住先の調整(市町村、福
祉施設等への利用調整等)
・出所時の同行(福祉事務所、
受入福祉施設等への同行、手
続の援助等)

帰住先の例



※ 対象者選定にあたっては、高齢
か、障害があるか、帰住先がある
か等を基準に判断

4



厚生労働省(事業費補助)

更生保護施設、アパート、福祉施設
(救護施設、高齢者施設、グループホー
ム等) など

地域生活移行後も、定着のための継続的な支援を実施
(受入施設との調整、福祉サービスの相談支援など)

成年後見制度の利用促進について

成年後見制度は、認知症、知的障害その他の精神上の障害があることにより、財産の管

理又は日常生活等に支障がある者を支える重要な手段である。成年後見制度の利用促進に
関する施策を総合的・計画的に推進するため、2016(平成 28)年 4 月に「成年後見制度
の利用の促進に関する法律」(平成 28 年法律第 29 号)が成立し、本法律に基づき、2017
(平成 29)年 3 月に「成年後見制度利用促進基本計画」を閣議決定した。第一期計画(令
和 3 年度までの 5 か年計画)では、利用者がメリットを実感できる制度、運用の改善、権
利擁護支援の地域連携ネットワークづくり、不正防止の徹底と利用しやすさとの調和など
の観点から施策の目標を設定し、同制度の適切な利用の推進を図ってきた。
2022(令和 4)年 3 月には、令和 4 年度から令和 8 年度までを計画期間とする「第二期
成年後見制度利用促進基本計画~尊厳のある本人らしい生活の継続と地域社会への参加を
図る権利擁護支援の推進~」を閣議決定し、第一期計画における評価指標(KPI)の結果
や課題を踏まえ、地域連携ネットワークづくりの推進や市民後見人等の担い手の育成、総

268

令和 4 年版

厚生労働白書