令和4年版厚生労働白書 (415 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf |
出典情報 | 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》 |
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現下の政策課題への対応
リウマチ・アレルギー疾患対策について
アレルギー疾患対策については、2014(平成 26)年に議員立法により成立した「アレ
ルギー疾患対策基本法」
(平成 26 年法律第 98 号)に基づき、2017(平成 29)年 3 月に
「アレルギー疾患対策の推進に関する基本的な指針」(2017 年 3 月策定、2022(令和 4)
年 3 月一部改正)
。以下「アレルギー基本指針」という。
)を策定した。アレルギー基本
指針は、アレルギー疾患を有する者が安心して生活できる社会の構築を目指し、アレル
ギー疾患対策の総合的な推進を図ることを目的として、国、地方公共団体が取り組むべき
方向性を示すものである。アレルギー基本指針において、国民がその居住する地域にかか
わらず、等しくそのアレルギーの状態に応じて適切なアレルギー疾患医療を受けることが
できるよう、アレルギー疾患医療全体の質の向上を進めることが謳われており、2017 年
7 月に「アレルギー疾患医療提供体制の在り方に関する検討会」において取りまとめられ
た報告書に基づき、2022 年 3 月までに、47 都道府県でアレルギー疾患医療拠点病院が選
定された。2018(平成 30)年 10 月には、アレルギー疾患に関する情報提供の充実のた
め、一般社団法人日本アレルギー学会とともにホームページ「アレルギーポータルサイ
に、2019(平成 31)年 1 月に「免疫アレルギー疾患研究 10 か年戦略」を策定した。
リウマチ疾患対策については、2018 年 11 月に取りまとめられた「厚生科学審議会疾
病対策部会リウマチ等対策委員会報告書」に基づき、リウマチ患者の疾患活動性を適切な
治療によりコントロールし、長期的な生活の質を最大限まで改善し、職場や学校での生活
や妊娠・出産などのライフイベントに対応したきめ細やかな支援を推進していく。
肝炎対策
8
章
1
第
第5節
健康で安全な生活の確保
ト」を開設した。さらには、アレルギー基本指針で示された研究の推進を実現するため
肝炎対策について
B 型・C 型肝炎は、国内最大級の感染症であり、その対策は国民的課題である。
肝炎は自覚症状が現れにくいため、肝炎ウイルスに感染していることに気がつかないま
ま、肝硬変・肝がんなどの重い病気に進行してしまうことも多い。早期に適切な治療を実
施すれば、肝炎の治癒あるいは肝がんなどへの進行を遅らせることが可能であるため、肝
炎ウイルス検査の受検者を増やすこと、また、検査の結果、陽性とわかった方が早期に肝
臓専門医へ受診することが重要である。
そのため、厚生労働省では、2002(平成 14)年度から、肝炎ウイルス検査を開始する
など各種の取組みを実施しており、とりわけ、2008(平成 20)年からは、都道府県など
が委託した医療機関における検査の無料化や、インターフェロン治療に対する医療費助成
を行うなど、肝炎総合対策を行っている。肝炎医療費助成については、順次、対象医療を
拡充し、2014(平成 26)年度に新たに保険適用されたインターフェロンフリー治療薬を
助成対象とするなど、肝炎患者が早期に適切な治療を受けられるよう制度の運用が図られ
ている。また、2014 年度から、肝炎ウイルス陽性者に対する受診勧奨を実施するととも
令和 4 年版
厚生労働白書
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