令和4年版厚生労働白書 (159 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf |
出典情報 | 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》 |
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務、さらに外国人介護職員の学習支援など多
岐にわたる。
社会保障を支える人材の確保
ハウさんを始めとする外国人介護職員の働
きぶりについて、本多施設長は、「真面目な
意識し、それぞれの状態に応じたケアを職員
す。向上心が強く、日本人職員にとって刺激
みんなで考えて提供していくことが楽しい」
となり、職場の活性化をもたらしている。若
と言う。
い外国人材にとっては良き相談相手、ロール
多様な人材が普通にいきいきと働く
奉優会で働く外国人介護職員が将来日本で
生活していくか、母国へ戻るかの希望は人そ
れぞれ。奉優会全体の職員採用・育成を担当
する田島香代管理本部長は、
「今後も外国人
職員をサポートする仕組みを整えていく。そ
ミーティングの様子(右がハウさん)
れぞれがキャリアを形成していってもらい、
希望を尊重していく。母国と日本の架け橋に
「来日当時は言葉の壁に苦労したが、環境
なってもらいたい」と言う。ダイバーシティ
に恵まれた。周りにいる日本人職員はゆっく
を重視して始まった取組みが国際貢献につな
り話をしてくれ、専門用語ではなく、分かり
がっていく。
やすい言葉で話してくれた。また、利用者の
多様な人材を受け入れる環境、多様な人材
幸せを第一に考え、チームワークを重視する
が働きやすい職場環境が標準として整えら
日本の優れた介護に感銘を受けた」と振り返
れ、改善されていくことによって、介護分野
る。
で活躍する人材の層は広がっていく。
今後の目標については、「介護のイメージ
を変えていきたい。周りからは人手不足で大
変と言われるが、楽しく働ける風土を作って
担い手不足の克服に向けて
モデルとなっている」と高く評価している。
2
章
者が多く、与えられた業務はそつなくこな
第
「介護は利用者の命を預かる仕事。QOL を
(参考文献)厚生労働省委託事業「外国人介護職員の受
入れと活躍支援に関するガイドブック」
(三菱 UFJ リサー
チ&コンサルティング株式会社、令和 2 年 9 月)
いきたい」と言う。
3
地域や診療科の偏在対策
(医師の養成課程や医療提供体制の整備への支援等を通じた偏在対策を実施)
医師については、養成課程を通じた偏在対策として、医学部入学定員に医師不足の地域
*54
を設定している。臨床研修では、地域偏在の
や診療科での勤務を条件とした「地域枠」
状況を踏まえ都道府県別の募集定員上限を設定することとしており、2008(平成 20)年
度には研修医の募集定員が研修希望者の 1.35 倍まで膨らんだ募集定員倍率が 2021(令和
3)年度には 1.11 倍まで縮小した。将来的には 2025(令和 7)年度までに約 1.05 倍まで
縮小する方針としている。専門研修では、日本専門医機構が都道府県診療科別に必要な医
師数に基づいた採用数上限(シーリング)を設定することとしており、都道府県の意見も
踏まえ、地域の実態にも配慮しつつ実効性のある偏在対策となるよう、厚生労働大臣から
* 54 定義が曖昧であり都道府県ごとで運用が異なっていたため、2022(令和 4)年度以降は、臨時定員に係る地域枠は一般枠と別の試
験を実施する別枠方式により選抜した上で、原則として、医師として勤務開始直後より当該都道府県内で 9 年以上従事すること及び、医
師不足地域の医師確保と医師の能力開発・向上に資する都道府県のキャリア形成プログラムに参加することを要件とする見直しを行って
いる。
令和 4 年版
厚生労働白書
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