よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


令和4年版厚生労働白書 (462 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/21/dl/zentai.pdf
出典情報 令和4年版厚生労働白書(9/16)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

2012(平成 24)年 8 月には、超党派の議員連盟等における新たな総合的な支援策を講
ずるべきとの意見を踏まえ、議員立法により「カネミ油症患者に関する施策の総合的な推
進に関する法律」(平成 24 年法律第 82 号)が成立し、この法律に基づいて、カネミ油症
患者の支援を行っていくこととなった(図表 8-16-1)。
同法やカネミ油症患者に関する施策の推進に関する基本的な指針(平成 24 年厚生労働
省・農林水産省告示第 2 号)に基づき、2012 年 12 月に油症診断基準が改定され、新たな
基準に基づき、339 名(2022(令和 4)年 3 月 31 日現在)がカネミ油症患者として認定
されている。また、2013(平成 25)年度からカネミ油症患者に対する健康実態調査を実
施し、毎年度調査に協力いただいた方々に健康調査支援金(19 万円)を支給している。
また、2015(平成 27)年 9 月にカネミ油症患者に関する施策の総合的な推進に関する
法律施行後 3 年を迎えたことから、国(厚生労働省、農林水産省)、カネミ倉庫、カネミ
油症患者による三者協議で意見交換を実施し、法附則第 2 条の検討規定に基づく必要な措
置の一環として、相談体制の充実など 4 つの支援措置を実施するため、2016(平成 28)
年 4 月 1 日にカネミ油症患者に関する施策の推進に関する基本的な指針の一部改正を行っ
た。
健康で安全な生活の確保

2021(令和 3)年 7 月に第 17 回、2022 年 2 月に第 18 回の三者協議が開催され、カネ
ミ油症患者に関する施策の推進のために必要な事項について協議を行った。
図表 8-16-1

カネミ油症患者に対する総合的な支援策の体系

カネミ油症患者に対する施策については、「カネミ油症患者に関する施策の総合的な推進に関する法律」に基づ
き、総合的な支援措置を実施している。同法附則の検討規定を踏まえ、平成 28 年度に行った基本指針の改正に
より、現在以下のとおりの支援措置を実施している。




8

平成28年度指針改正による
新たな支援措置

従来の施策
<医療面での支援>

<生活面での支援>
政府米の保管委
託事業を実施し、
カネミ倉庫の一
時金
( 5 万円)

支払を確保

※カネミ油症相談窓口
(47都道府県)

政府米の保管委
託を実施し、カ
ネミ倉庫の医療
費の支払を支援

認定患者
健康実態調査を
実施し、毎年、
健康調査支援金
(19万円)
を支給



一時金と健康調
査支援金により、
年24万円を支給

448

令和 4 年版

厚生労働白書

油症治療研究
油症検診
※平成24年12月
に油症診断基準を
見直し、同居家族
認定を実施

○検診の充実
患者が、油症検診の結果を継続的に把握し、
健康相談を実施できる体制を充実

○治療研究の推進
効果的な治療プログラムの開発に向けて、漢
方薬を用いた臨床研究を推進

○医療提供体制の確保
油症患者受療券の制度の対象となる医療機関
の更なる拡大

○相談体制の充実
都道府県に油症相談支援員の設置を進め、相
談に関するネットワークを構築