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令和5年版厚生労働白書 全体版 (100 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html
出典情報 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》
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を打破するため、足立区では2012(平成24)
年度から、地域における日常的な見守りや声か



2

絆のあんしんネットワーク

区内に 25 箇所あるホウカツが中心となっ

け活動を通じて、支援を必要とする方を早期に

てネットワークをつくり、町会・自治会や

発見し、必要なサービスにつなげ、さらには地

「絆のあんしん協力員*1」、「絆のあんしん協

域活動などへの社会参加を促す「足立区孤立

力機関*2
」による見守りや声かけなどの活動
「絆のあんしん協力機関」による見守
ホームヘルパーの生活援助に

ゼロプロジェクト事業」に取り組んでいる。

福祉制度の概要と複雑化する課題

孤独ゼロプロジェクト実態調査

町会・自治会、民生委員と協力しながら、

高齢世帯に対して訪問による高齢者の実態調
査を行っている。

を展開している。顔の見える関係を築き、住
りや声かけなどの活動を展開してい
居住環境が改善するとともに、少

る。顔の見える関係を築き、住み慣れ
つ前向きな気持ちを取り戻して
み慣れた地域で安心して暮らせるまちづくり
た地域で安心して暮らせるまちづく

た。この機を逃さずホウカツ職員

りを目指している。

所の介護者教室にお誘いし、参加



たことから、公園の清掃(週1回

を目指している。

 孤立ゼロプロジェクト
孤立ゼロプロジェクト

花植え(半年に1回)の地域活動

町会・自治会等の活動の一環として、 ながった。現在では、その花を見
町会・自治会等の活動の一環として、日ご
日ごろから挨拶や声かけをすること

とが外出のきっかけにもなって

によって、一人暮らしや日中独居等の

【事例2】ゴミ出し支援の見守り

ろから挨拶や声かけをすることによって、一

人暮らしや日中独居等の高齢者の不安を軽減
高齢者の不安を軽減し孤立を防ぐ活
(平成 )年  月、ケア

動を行っている。日常的な見守りや交
ジャーからホウカツに「ゴミが出
し孤立を防ぐ活動を行っている。日常的な見
流活動を行う町会・自治会には帽子や

くて困っている高齢者がいる」と

ベスト、エプロン等の「絆づくり応援

があった。同じ団地内に居住する

守りや交流活動を行う町会・自治会には帽子

やベスト、エプロン等の「絆づくり応援グッ
グッズ」を提供し、活動を後押しして
あんしん協力員に依頼し、週2回
ズ」を提供し、活動を後押ししている。
いる。
ミ出し支援が始まった。

新型コロナウイルス感染症の
により、現
在はご本人
と直接会っ
て話すこと
はできない
が、定期的
に玄関先へ



対象は、介護保険サービスを利用していない

町会による個別訪問
町会による個別訪問

ゴミが出て
いることが

 支援につながった事例紹介

お互いの安

【事例1】調査の気づきから社会参加

心につながっている。

一人暮らし高齢者へのゴミ
支援につながった事例紹介
へ「公園での清掃・花植え活動」
【事例3】絆のあんしん協力員・
孤立ゼロプロジェクト実態調査に
機関からホウカツへ
的に世帯以外の人とかかわりがあるため対象外) 【事例 1】調査の気づきから社会参加へ
より孤立と判断された方を、ホウカツ
 絆のあんしん協力員が一人暮
で、70歳以上の単身世帯、75歳以上のみの世 「公園での清掃・花植え活動」

方(介護保険サービスを利用している方は定期

帯とし、同じ世帯以外の人と世間話をする頻度

の職員が訪問した。劣悪な居住環境や、 のお宅を訪問すると、いつもと様

孤立ゼロプロジェクト実態調査により孤立
電話を所持してないことから高リス
違うことに気づきホウカツへ連絡

が1週間に1回未満、又は困りごとの相談相手

と判断された方を、ホウカツの職員が訪問し
クと判断し、要介護認定申請を提案し
し暑さによる体調不良によりし

がいない方を孤立と判断している。

た。対象者は悩みながらも納得され、 く入院されたが、元気を取り戻
た。劣悪な居住環境や、電話を所持してない
要介護認定につながった。

 絆のあんしん協力機関である

孤立と判断した方、不在だった方及び調査に

ことから高リスクと判断し、要介護認定申請

協力いただけなかった方については、地域包括

を提案した。対象者は悩みながらも納得さ


支援センター(以下「ホウカツ」という。
)の職

「絆のあんしん協力機関」とは、地域に支援を
れ、要介護認定につながった。
必要とする方がいた場合、ホウカツや民生委員に

員が訪問して状況を把握し、必要な介護保険
サービスや地域社会の活動につないでいる。



連絡する等の活動を行う、区に登録した商
銭湯、町会・自治会、郵便局、新聞配達店
サービス事業所など。

ホームヘルパーの生活援助により居住環境

が改善するとともに、少しずつ前向きな気持

調査項目のうち、災害時の避難の可否情報

ちを取り戻していった。この機を逃さずホウ

については、同意した方の分を管轄の町会・

カツ職員が近所の介護者教室にお誘いし、参

自治会、警察署及び消防署へ情報提供してい

加されたことから、公園の清掃(週 1 回)や

る。町会・自治会によっては、見守りパトロー

花植え(半年に 1 回)の地域活動につながっ

ル活動の訪問先リストとしても活用している。

た。現在では、その花を見ることが外出の
きっかけにもなっている。

* 1 「絆のあんしん協力員」とは、地域の高齢者に気を配り、ホウカツからの依頼を受け、支援を必要とする方に対して見守りや
声かけなどを行う区内在住・在勤のボランティア。
* 2 「絆のあんしん協力機関」とは、地域に支援を必要とする方がいた場合、ホウカツや民生委員に連絡する等の活動を行う、区
に登録した商店街、銭湯、町会・自治会、郵便局、新聞配達店、配食サービス事業所など。

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令和 5 年版

厚生労働白書