令和5年版厚生労働白書 全体版 (211 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html |
出典情報 | 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》 |
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現下の政策課題への対応
(3)過労死等の労災認定
2021(令和 3)年度の過労死等の労災補償状況については、脳・心臓疾患の請求件数
は 753 件、支給決定件数は 172 件、精神障害の請求件数は 2,346 件、支給決定件数は
件数は 22 件の減少、精神障害の請求件数は 295 件の増加、支給決定件数は 21 件の増加
速かつ公正な労災補償に努めている。
過労死等の労災補償状況(2017(平成 29)~2021(令和 3)年度)
2017
2018
2019
(平成 29)年度 (平成 30)年度 (令和元)年度
脳・心臓疾患
精神障害
2020
(令和 2)年度
2021
(令和 3)年度
請求件数
840(120)
877(118)
936(121)
784(105)
753(124)
支給決定件数
25 3(17)
238(9)
216(10)
194(14)
172(9)
請求件数
1,73 2(689) 1,820(788) 2,060(952) 2,051(999) 2,346(1,185)
支給決定件数
50 6(160)
465(163)
509(179)
608(256)
629(277)
資料:厚生労働省労働基準局調べ。
(注) 1 . 脳・心臓疾患とは、業務により脳・心臓疾患(負傷に起因するものを除く。)を発症した事案(死亡を含む。)をいう。
2 . 精神障害とは、業務により精神障害を発病した事案(自殺を含む。)をいう。
3 . 請求件数は当該年度に請求されたものの合計であるが、支給決定件数は当該年度に「業務上」と認定した件数で
あり、当該年度以前に請求されたものも含む。
4 .( )内は女性の件数で内数である。
働き方改革の推進などを通じた労働環境の整備など
労災認定に当たっては、脳・心臓疾患の認定基準及び精神障害の認定基準に基づき、迅
図表 2-4-1
2
章
となっている(図表 2-4-1)
。
第
629 件となっている。前年度と比べ、脳・心臓疾患の請求件数は 31 件の減少、支給決定
(4)特別加入制度の対象拡大
労災保険は、労働基準法上の労働者以外の者については対象外とされているが、このう
ち、業務の実態、災害の発生状況等からみて労働者に準じて労災保険により保護すること
が適当である者について、労災保険の加入を認める特別加入制度が存在する。
2021(令和 3)年 6 月閣議決定の成長戦略実行計画において「フリーランスのセーフ
ティーネットについて検討する」とされたこと等を踏まえ、2022(令和 4)年 4 月 1 日
に、「あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律」に基づくあん摩マツ
サージ指圧師、はり師又はきゆう師が行う事業について、同年 7 月 1 日に、「歯科技工士
法」に基づく歯科技工士が行う事業について新たに特別加入制度の対象となっている。
(5)石綿による健康被害の補償・救済
石綿を取り扱う作業に従事したことにより中皮腫等を発症した労働者やその遺族等は、
労災保険給付を受けることができる。また、2006(平成 18)年 2 月には、「石綿による
健康被害の救済に関する法律」が成立し、時効によって労災保険法に基づく遺族補償給付
を受ける権利が消滅した者に対し「特別遺族給付金」の支給等の措置が講じられた。
なお、特別遺族給付金については、2022(令和 4)年 6 月の「石綿による健康被害の
救済に関する法律の一部を改正する法律」により、請求期限が 2032(令和 14)年 3 月
27 日まで延長されるとともに、支給対象が 2026(令和 8)年 3 月 26 日まで拡大され
令和 5 年版
厚生労働白書
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