よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


令和5年版厚生労働白書 全体版 (167 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html
出典情報 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

第2部

現下の政策課題への対応

現するため、2019(平成 31)年通常国会(第 198 回国会)において、
「子ども・子育て

歳から 5 歳までの子ども及び 0 歳から 2 歳までの住民税非課税世帯の子どもについての幼
稚園、保育所、認定こども園等の利用料が無償化された。これは、子育て世代、子どもた
ちに大胆に政策資源を投入し、お年寄りも若者も安心できる全世代型の社会保障制度へと
大きく転換するものである。
なお、20 歳代や 30 歳代の若い世代が理想の子ども数を持たない理由は、
「子育てや教
育にお金がかかり過ぎるから」が最大の理由となっており、幼児教育・保育の無償化をは
じめとする負担軽減措置を講じることは、重要な少子化対策の一つとなるものである。ま
た、幼児教育は生涯にわたる人格形成の基礎を培うものであり、子どもたちに質の高い幼

子どもを産み育てやすい環境づくり

(令和元)年 10 月の消費税率引上げによる財源を活用することにより、同年 10 月から 3

1



支援法の一部を改正する法律」(令和元年法律第 7 号)が成立した。これを受けて、2019



き、これまで段階的に推進してきた取組みを一気に加速し、幼児教育・保育の無償化を実

児教育の機会を保障することは極めて重要である。
また、小学校就学前の障害児の発達支援についても併せて無償化する措置を講じてい
る。

第3節

待機児童の解消などに向けた取組み

1 待機児童解消に向けた保育の充実と総合的な放課後児童対策の推進

2022(令和 4)年 4 月 1 日時点の待機児童数は、2,944 人となり、前年から約 2,700 人

減少し、待機児童数の調査開始以来最少となっている。厚生労働省*1 では、2021(令和
3)年度から、25 歳から 44 歳の女性の就業率の更なる上昇に対応するため、2020(令和
2)年 12 月に取りまとめた「新子育て安心プラン」に基づき、2021 年度から 2024(令
和 6)年度末までの 4 年間で約 14 万人分の保育の受け皿を整備するほか、①地域の特性
に応じた支援、②魅力向上を通じた保育士の確保、③地域のあらゆる子育て資源の活用を
柱とする各種施策を推進することにより、できるだけ早く待機児童の解消を目指すことと
している。
2016(平成 28)年度から実施している企業主導型保育事業については、2021 年度の
新規募集の結果を受け、定員 11 万人分の受け皿整備をおおむね達成した。
保育の受け皿拡大と合わせて重要な課題である保育人材の確保については、処遇改善や
新規の資格取得、就業継続、離職者の再就職といった支援に総合的に取り組むこととして
いる。特に、民間の保育士等の処遇改善については、2022 年 2 月から「コロナ克服・新
時代開拓のための経済対策」(2021 年 11 月 19 日閣議決定)に基づき、収入を 3%程度
(月額 9 千円)引き上げるための措置などの取組みにより、2013(平成 25)年度から
2023(令和 5)年度までの 11 年間で合計約 18%(月額約 5 万 7 千円)の改善を実現した。
また、2017(平成 29)年度からは、努力が評価され、未来に希望が持てるよう、技能・
経験に応じたキャリアアップの仕組みを構築し、リーダー的役割を果たしている中堅職員
*1

2023(令和 5)年 4 月以降はこども家庭庁

令和 5 年版

厚生労働白書

153