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令和5年版厚生労働白書 全体版 (269 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html
出典情報 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》
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第2部

現下の政策課題への対応

定され、遺伝性疾患を理由とした優生手術(不妊手術)や人工妊娠中絶等について定めた
法律である。この旧優生保護法は、平成 8 年に議員立法により優生手術に関する規定等は
削除され、名称も母体保護法に改正された。
2018(平成 30)年 1 月に、旧優生保護法下で不妊手術を強制されたとして国家賠償請
求訴訟が提起されたこと等を契機に、同年 3 月に与党旧優生保護法に関するワーキング
チーム及び優生保護法下における強制不妊手術について考える議員連盟が設立され、その
検討を踏まえ、議員立法により、
「旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する
一時金の支給等に関する法律」
(平成 31 年法律第 14 号。以下本節において「法」という。

が 2019(平成 31)年 4 月 24 日に成立し、同日に公布・施行された。
法制定の趣旨について、前文において、①旧優生保護法の下、多くの方々が生殖を不能

後、これらの方々の名誉と尊厳が重んぜられるとともに、このような事態を二度と繰り返
あること、③国がこの問題に誠実に対応していく立場にあることを深く自覚し、この法律
を制定することが明らかにされている。また、同日、
「旧優生保護法に基づく優生手術等
を受けた者に対する一時金の支給等に関する法律の成立を受けての内閣総理大臣の談話」
を発表し、政府としても、旧優生保護法の下、多くの方々が生殖を不能にする手術・放射
線の照射を受けることを強いられ、心身に多大な苦痛を受けてきたことに対して、真摯に
反省し、心から深くお詫びすることを表明した。
法に基づき、旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた方に対しては、一時金(320 万
円)が支給される。支給に際して、厚生労働大臣*13 は、請求者が一時金支給対象者であ
ることが明らかな場合を除き、審査会に審査を求めなければならず、その審査の結果に基

自立した生活の実現と暮らしの安心確保

すことのないよう、共生する社会の実現に向けて、努力を尽くす決意を新たにするもので

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に対して、それぞれの立場において、真摯に反省し、心から深くお詫びすること、②今



にする手術・放射線の照射を受けることを強いられ、心身に多大な苦痛を受けてきたこと

づき認定を行う。2019(令和元)年 6 月 25 日に「旧優生保護法一時金認定審査会」を設
置し、第 1 回を同年 7 月 22 日に開催した。2023(令和 5)年 4 月 1 日現在での認定件数
は 1,047 件となっている。

* 13 2023(令和 5)年 4 月以降は内閣総理大臣

令和 5 年版

厚生労働白書

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