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令和5年版厚生労働白書 全体版 (328 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html
出典情報 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》
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2 地域包括ケアシステムの構築

(1)介護予防・健康づくりの推進

介護予防は、高齢者が要介護状態等になることの予防又は要介護状態等の軽減若しくは

悪化の防止を目的として行うものである。
機能回復訓練などの高齢者本人へのアプローチだけではなく、地域づくりなどの高齢者
本人を取り巻く環境へのアプローチも含めたバランスのとれたアプローチを行うことが重
要との考えに基づき、年齢や心身の状況等によって分け隔てることなく、住民主体の通い
の場を充実させ、人と人とのつながりを通じて、参加者や通いの場が継続的に拡大してい
くような地域づくりを市町村が中心となって推進している。
通いの場がある市町村は、62.2%(2013(平成 25)年度)から 96.4%(2021(令和
3)年度)となり、通いの場の箇所数は 43,154 か所(2013 年度)から 123,890 か所
(2021 年度)へと増加の傾向にある。また、高齢者人口に占める参加者の割合は 5.5%
(2021 年度)であり、都道府県別にみると地域差がある状況である。
このため、厚生労働省では、全国で取組みを更に広げていく観点から、通いの場の好事
例の紹介や、企業、団体、自治体等における介護予防・高齢者生活支援に資する優れた活
動等の奨励・普及を目的とした表彰等を行っている。
一般介護予防事業等の取組みは、介護予防に加え、地域づくりの推進という観点からも
保険者等の期待の声も大きく、また、高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施の動向



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も踏まえ、更なる推進が期待される。
このような状況を踏まえ、厚生労働省では、2019(令和元)年 5 月から「一般介護予
防事業等の推進方策に関する検討会」を開催し、一般介護予防事業等に今後求められる機

国民が安心できる持続可能な医療・介護の実現

能や PDCA サイクルに沿った更なる推進方策等の検討を集中的に実施し、同年 12 月に取
りまとめを公表した。
本取りまとめを踏まえ、多様な通いの場の展開を図るため、2021 年 8 月に「通いの場
の類型化について(ver.1.0)」を公表し、先進的な事例等を紹介するなど、第 8 期介護保
険事業(支援)計画の実施において、引き続き市町村における地域の実情に応じた効果
的・効率的な介護予防の取組みを推進している。
また、高齢者については、新型コロナウイルス感染症の流行に伴う、外出自粛による閉
じこもりや健康への影響が特に懸念されることから、自治体に対し感染拡大防止に配慮し
た介護予防・見守り等の取組事例の周知を行うとともに、高齢者の健康維持に参考となる
情報や好事例等を掲載する特設 Web サイトの活用など広報の充実等を行ってきた。

(2)自立支援・重度化防止に向けた保険者機能の強化等の取組みの推進

高齢化が進行する中で、地域包括ケアシステムを推進するとともに、制度の持続可能性

を維持するためには、保険者である市町村の保険者機能を強化し、高齢者の自立支援・重
度化防止に向けた取組みを推進することが重要である。
このため、全市町村が保険者機能を発揮し、自立支援・重度化防止に取り組むよう、
①データに基づく課題分析と対応
②適切な指標による実績評価

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令和 5 年版

厚生労働白書