令和5年版厚生労働白書 全体版 (292 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html |
出典情報 | 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》 |
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匿名加工された医療情報の安全・適正な利活用を通じて、健康・医療に関する先端的研
究開発や新産業創出を促進するため、
「医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療
情報に関する法律(次世代医療基盤法)
」(平成 29 年法律第 28 号)が 2018(平成 30)年
5 月に施行された。2023 年(令和 5 年)4 月現在、三つの認定事業者において約 260 万人
分の医療情報を収集して、22 件の利活用実績につなげている。また、同法附則に基づき
施行後 5 年に係る見直しの検討を 2021(令和 3)年 12 月から開始し、2023 年 3 月に「医
療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報に関する法律の一部を改正する法律
案」を第 211 回国会に提出した。同法律案では、健康・医療分野の研究開発の更なる促
進を図るため、仮名加工医療情報*3 の取扱いについての規律を定めるほか、匿名加工医療
情報を NDB*4 等のデータと連結して利用することができる状態で提供するための仕組み
の創設等を行うこととしている。
4 研究者等が守るべき倫理指針について
医学研究の分野では、研究を適切に実施する上で、個人情報保護を含む研究対象者保護
第
「遺伝子治療等臨床研究に関する指針(遺伝子治療指針)
」等の各種指針を定めてきた。こ
医療関連イノベーションの推進
理指針(医学系指針)
」、「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針(ゲノム指針)」、
章
6
の観点から研究者等が守るべき倫理指針として、
「人を対象とする医学系研究に関する倫
れらの指針については、医学研究を取り巻く環境の変化等に応じ、必要な見直しを行って
いる。
近年、ヒトゲノム・遺伝子解析技術の進展に伴い、医学系指針及びゲノム指針の双方が
適用される研究が増加してきたこと等を踏まえ、2021(令和 3)年 6 月、両指針を統合
した「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針(生命・医学系指針)」(令
和 3 年文部科学省・厚生労働省・経済産業省告示第 1 号)を施行した。
また、デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律(令和 3 年法律第
37 号)の一部の規定が 2023(令和 5)年 4 月 1 日に施行されること等を踏まえ、各指針
の見直しを行い、2023 年 3 月 27 日付けで「人を対象とする生命科学・医学系研究に関す
る倫理指針の一部を改正する件」
(令和 5 年文部科学省・厚生労働省・経済産業省告示第 1
号)及び「遺伝子治療等臨床研究に関する指針の一部を改正する件」
(令和 5 年厚生労働
省告示第 103 号)を告示した(ともに同年 7 月 1 日に施行)
。
第3節
医療関連産業の活性化
1 革新的な医薬品・医療機器等の創出
医療関連産業の活性化に向け、以下の取組みを行うこととしている。
* 3 他の情報と照合しない限り、特定の個人を識別することができないよう医療情報を加工して得られる個人に関する情報。
* 4 「高齢者の医療の確保に関する法律(高齢者医療確保法)」(昭和 57 年法律第 80 号)に基づき、国民の特定健診や特定保健指導情報、レ
セプト情報を管理するデータベース。
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令和 5 年版
厚生労働白書