令和5年版厚生労働白書 全体版 (164 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html |
出典情報 | 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》 |
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総合的な子育て支援の推進
章
1
第2節
子どもを産み育てやすい環境づくり
1 子ども・子育て支援新制度
2012(平成 24)年 8 月に成立した子ども・子育て関連三法(
「子ども・子育て支援法」、
「就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律の一部を改正
する法律」
、「子ども・子育て支援法及び就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な
提供の推進に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法
律」)に基づく子ども・子育て支援新制度(以下「新制度」という。
)は、社会保障・税一
体改革の一項目として、消費税率の引上げによる財源の一部を得て実施されるものであ
り、2015(平成 27)年 4 月から施行された。
新制度では、「保護者が子育てについての第一義的責任を有する」という基本的な認識
の下に、幼児期の学校教育・保育、地域の子ども・子育て支援を総合的に推進することと
している。具体的には、①認定こども園、幼稚園、保育所を通じた共通の給付(「施設型
給付」)及び小規模保育等への給付(
「地域型保育給付」
)の創設、②認定こども園制度の
改善、③地域の実情に応じた子ども・子育て支援の充実を図ることとしている(図表
1-2-1)
。実施主体は基礎自治体である市町村であり、地域の実情等に応じて幼児期の学
校教育・保育、地域の子ども・子育て支援に必要な給付・事業を計画的に実施していくこ
ととしている。
2015 年 4 月の新制度の施行と併せ、内閣府に子ども・子育て本部が発足した。子ど
も・子育て本部は、内閣府特命担当大臣を本部長とし、行政各部の施策の統一を図る観点
から少子化対策や子育て支援施策の企画立案・総合調整を行うとともに、子ども・子育て
支援法に基づく給付等や児童手当など子育て支援に係る財政支援の一元的な実施等を担う
ほか、認定こども園制度を文部科学省、厚生労働省と共管していた。2023(令和 5)年 4
月より、こども家庭庁発足に伴い、内閣府子ども・子育て本部からこども家庭庁に移管し
ている。
新制度では、消費税率の引上げによる社会保障の充実の財源のうち、0.7 兆円程度を子
ども・子育て支援に充てることとされており、また、これを含め 1 兆円超程度の財源を確
保し、新制度に基づく幼児教育・保育・地域の子育て支援の更なる充実を図ることとして
いる(図表 1-2-2)
。
2022(令和 4)年度においても、子ども・子育て支援は、社会保障の充実において優
先的に取り組む施策と位置付けられ、市町村の事業計画等を踏まえた「量的拡充」に対応
するとともに、0.7 兆円程度の範囲で実施する「質の向上」に係る事項を引き続き全て実
施するために必要な予算が計上されたところである。
さらに、2023(令和 5)年度においても、引き続き、消費税財源以外の財源で実施す
る「質の向上」項目のうち、保育士の 2%の処遇改善等の実施に必要な予算が計上されて
いる。
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厚生労働白書