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令和5年版厚生労働白書 全体版 (336 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html
出典情報 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》
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を公表し、DNA シークエンサー等を用いた遺伝子解析システムの「医薬品、医療機器等
の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」
(昭和 35 年法律第 145 号)上の取扱い
を明確化することで、開発を推進している。
他方、患者のアクセスの確保については、
「難病の患者に対する医療等に関する法律」
(平
成 26 年法律第 50 号)の施行を踏まえ、診療報酬において、関係学会の作成する指針に基
づいて行われた場合に限り、診断に遺伝子関連検査が必須とされている指定難病への遺伝
子関連検査を保険適用としており、エビデンスに基づいて順次対象疾患を追加している。
また、2022(令和 4)年 9 月に策定された「全ゲノム解析等実行計画 2022」に基づき、
がん・難病領域の全ゲノム解析等を実施している。その解析結果を利活用することによ
り、個別化医療を推進し、国民に質の高い医療を届けるとともに、がん・難病の研究・創
薬等を促進するための取組みを進めている。がん・難病等について、その克服を目指し、
引き続き全ゲノム解析等及び解析結果の利活用のための体制整備を進める。

第3節
健康で安全な生活の確保



8

感染症対策、予防接種の推進

1 国際的に脅威とされる感染症対策について

(1) 新型コロナウイルス感染症*1 について
1 感染動向

新型コロナウイルス感染症*2 については、これまでに複数回の感染拡大を繰り返してい
る。新規陽性者数については、2022(令和 4)年 1 月に急速に増加した後、全国的には
概ね減少傾向であったが、6 月以降、再び上昇傾向に転じた。7 月以降には感染者数が急
増し、8 月 19 日に全国で 1 日当たり 261,004 名の新規陽性者を記録した。9 月以降に急速
に減少し、11 月から増加に転じると、2023(令和 5)年 1 月から全国的に減少し、2023
年 4 月現在においては下げ止まりとなっている(図表 8-3-1)。
死亡者数については、2022 年 2 月に急速に増加した後、減少傾向であったが、8 月に
は増加に転じ、いったん減少傾向になった後、11 月以降は増加傾向となった。2023 年 1
月 18 日には全国で 1 日当たり 503 名が亡くなられた。その後減少に転じ、2023 年 4 月現
在においても減少傾向が継続している。
(図表 8-3-2)。
2 変異株
2021(令和 3)年 7 月以降、アルファ株から感染力の強いデルタ株への置き換わりに
より、これまでに比べ陽性者数が増加した。その後、2022 年 2 月以降は、デルタ株から
オミクロン株に置き換わり、オミクロン株については、感染者数増加の優位性や、中和抗
体からの免疫逃避が起こるオミクロン株の亜系統(BA.2 系統、BA.5 系統など)、それら
*1

2020(令和 2)年 1 月 31 日(日本時間)、世界保健機関(WHO)は、中華人民共和国湖北省武漢市における新型コロナウイルス感染
肺炎の発生状況が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」(Public Health Emergency of International Concern(PHEIC)
)に
該当すると発表した。
* 2 ウイルスの変異によって変化するが、以下のような特徴がある。
・ヒトコロナウイルス SARS-CoV-2 による感染症であり、発熱、呼吸器症状、倦怠感、頭痛、消化器症状、鼻汁、味覚異常、嗅覚等異常
の症状を発症する。
・せき、くしゃみ、会話等のときに排出される飛沫やエアロゾルの吸入、接触感染等が感染経路と考えられている。

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令和 5 年版

厚生労働白書