令和5年版厚生労働白書 全体版 (384 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html |
出典情報 | 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》 |
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品の 3 つに分けられており、そのリスク区分に応じた情報提供等の販売ルールが整備され
た上でインターネット等による販売(特定販売)も可能になっている。厚生労働省のホー
ムページには、一般用医薬品のインターネット販売を行うサイトのリスト*26 を掲載し、
国民が安心して一般用医薬品を購入できるようにするための措置を行っているほか、一般
消費者を調査員とし、全国の薬局・店舗販売業等を対象として、医薬品の販売ルールを遵
守しているかを確認する調査を行っている。
医薬品の販売制度については、情報通信技術の進歩やセルフケア・セルフメディケー
ションの推進、新型コロナウイルス感染症の影響によるオンラインでの社会活動の増加な
ど、一般国民における医薬品を巡る状況は大きく変化している。加えて、一般用医薬品の
濫用等、安全性確保に関する課題も生じてきている状況に鑑み、医薬品のリスクを踏ま
え、医薬品の安全かつ適正な使用を確保するとともに、国民の医薬品へのアクセスを向上
させる観点から、医薬品販売制度についての必要な見直し等について、各分野の有識者に
よる検討会を組織し、検討を実施している。
健康で安全な生活の確保
第
章
8
4 医療用医薬品の品質確保対策
(1)偽造品対策
2017(平成 29)年 1 月、C 型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造品が卸売販売業
者、薬局を通じて、患者に渡る事案が発生した。偽造品により、期待する治療効果が得ら
れず、健康被害が生じる可能性もあり、偽造品の流通は保健衛生上の大きな問題である。
本事案を受け、2017 年 10 月に、薬局開設者等に課される医薬品の譲受・譲渡時の記
録事項として、相手方の身元確認の方法、ロット番号、使用期限等を追加すること等につ
いて省令改正を行った。
一方、海外から個人輸入される医薬品の一部に偽造品が含まれることが知られているこ
とから、2013(平成 25)年に「あやしいヤクブツ連絡ネット」を開設し、個人輸入され
た 医 薬 品 等 に 関 連 す る 健 康 被 害 等 の 情 報 収 集、 ホ ー ム ペ ー ジ(https://www.
yakubutsu.mhlw.go.jp/)や Twitter などを通じた国民への情報提供、電話での相談対
応を実施している。
さらに、2014(平成 26)年からインターネットパトロール事業を開始し、医薬品の不
正なインターネット販売を能動的に監視し、違反サイトについてはレジストラ等にドメイ
ンの停止を要請するなどの対応を行っている。
また、模造医薬品の流通等の不正事案に迅速に対処するため、2020(令和 2)年 9 月
に麻薬取締官及び麻薬取締員に模造医薬品に関する取締り権限が付与された。
(2)後発医薬品等への信頼回復
2020(令和 2)年以降、後発医薬品等の製造業者において、承認書に記載の無い医薬品
原料の混入による健康被害の発生や、製造管理上の法令違反などによって行政処分が相次
ぐなど、後発医薬品等の品質や安全性に対する国民の信頼を失墜させる事案が続いて発生
した。これらを踏まえ、類似事案の再発を防止し、医薬品の適切な品質と安全性を確保する
* 26 一般用医薬品の販売サイト一覧
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令和 5 年版
厚生労働白書
https://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/ippanyou/hanbailist/index.html