令和5年版厚生労働白書 全体版 (433 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html |
出典情報 | 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》 |
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第
現下の政策課題への対応
10 章 国際社会への貢献
第1節
国際社会における課題設定及び合意形成への積極的参加・協力
近年、厚生労働行政の多くの分野で、国際社会での動きと国内政策が連動するように
なってきている。
例えば、新型コロナウイルス感染症対応等で得られた教訓を踏まえ、将来の公衆衛生危
機への予防・備え・対応を行い、有事にも平時にも資する各国の保健システムを強化する
ことや、高齢化の進行や生活習慣病等の非感染症疾患(NCDs)の増加への対応には、多
国間の連携が不可欠である。また、デジタル化・グリーン化による産業構造の変化に対す
る労働市場での取組みも、国際的に議論が行われる課題となっている。
日本国民の健康と生活の安定を守るため、厚生労働省は、世界保健機関(World Health
Organization:WHO)や国際労働機関(International Labour Organization:ILO)
を始めとする国際機関の活動等へ積極的に参画し、国際社会における課題設定や合意形成に
努めている。
1 保健医療分野
(1)G7 及び G20
G7 とは、フランス、米国、英国、ド
イツ、日本、イタリア、カナダ(議長国
順)の 7 か国及び欧州連合(EU)が参
加し、G7 首脳会合や関係閣僚会合にお
国際社会への貢献
いて、その時々の国際社会における重要
な課題について議論を行う。保健分野で
は、2022(令和 4)年 5 月にドイツ(ベ
ルリン)で G7 保健大臣会合が開催され、
①パンデミックへの備えと対応、②薬剤
G7 代表者の集合写真
第
耐性(AMR)への対処、③気候変動と
健康について議論され、各議題で進めるべき方針等について記された大臣宣言文が採択さ
10
章
れた。同時に、世界的なパンデミックへの備えの強化を目指して、
「パンデミックへの備
えに関する G7 合意」も採択された。また、開発大臣・保健大臣の合同会合、財務大臣・
保健大臣の合同会合も併せて開催された。12 月には、G7 保健大臣オンライン会議が開催
され、ドイツから日本への議長国の引き継ぎが行われた。
そして、2023(令和 5)年は日本が G7 の議長国として、G7 広島サミット及び関係閣
僚会合を主催している。厚生労働省としては、同年 5 月 13 日から 14 日に G7 長崎保健大
臣会合を長崎県長崎市で開催し、①健康危機への対応、②ユニバーサル・ヘルス・カバ
レッジ(UHC)達成への貢献、③ヘルス・イノベーションの促進について議論を行い、
これらの議題における G7 としての共通の方向性や取組について記された大臣宣言文が採
択された。併せて、附属文書として保健システムの強化を通じたより強靱、より公平、よ
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厚生労働白書
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