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令和5年版厚生労働白書 全体版 (217 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html
出典情報 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》
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第2部

現下の政策課題への対応

る。一方で、産業現場では新たに高度な機械設備が導入されていることから、機械一般に
ついて、メーカー、ユーザーの両者が製造段階及び使用段階で機械のリスクの低減を図る
ことを目的とした「機械の包括的な安全基準に関する指針」の普及・定着を図っている。
より、機械、器具その他の設備(以下「機械等」という。
)に対して高度かつ信頼性の高

を定めた「機能安全による機械等に係る安全確保に関する技術上の指針」の普及・定着を
図っている。
また、成長戦略フォローアップ(令和 3 年 6 月 18 日閣議決定)を受け、検討を行った
結果、2023(令和 5)年 3 月に高度な安全管理が行われているボイラーに限り、登録性
能検査機関が事業者の行った自主検査の結果を活用できるよう、ボイラー及び圧力容器安
全規則の改正を行った。
さらに、厚生労働省と経済産業省が連携し、主要な製造業の団体を対象に設置された
「製造業安全対策官民協議会」において実施されたリスクアセスメント等の有効性等に関
する分析結果を活用し、事業者の自主的な改善や新たな取組みの促進を行った。

(7)林業における労働災害防止対策

林業における労働災害による死亡者数は、チェーンソーによる伐木等作業に関するもの

働き方改革の推進などを通じた労働環境の整備など

御の機能を付加することによって、機械等の安全を確保する方策(機能安全)の要求事項

2



い制御が可能となってきている。このため、従来の機械式の安全装置等に加え、新たに制



特に、電気・電子技術やコンピュータ技術の進歩に伴い、これら技術を活用することに

が約 6 割を占めており、伐木等作業の安全を確保することが急務となっている。このため、
2019(平成 31)年 2 月に伐倒時の立入禁止、下肢の切創を防止する保護衣の着用の義務
化、かかり木処理の禁止事項の設定等を内容とする労働安全衛生規則等の改正を行った。
また、2020(令和 2)年 1 月に「チェーンソーによる伐木等作業の安全に関するガイド
ライン」を改正し、なお一層の伐木等作業における安全の確保を図っている。

(8)一人親方等の安全衛生対策

2021(令和 3)年 5 月に出された、石綿作業に従事していた元労働者や一人親方によ

る「建設アスベスト訴訟」の最高裁判決において、有害物等による健康障害防止措置の義
務を事業者に課す労働安全衛生法第 22 条は、労働者だけでなく、同じ場所で働く労働者
でない者も保護する趣旨との判断がなされた。これを受け、当該規定に関連する労働安全
衛生規則等 11 の省令の規定について、2022(令和 4)年 4 月に、事業者から作業等の一
部を請け負った請負人や労働者と同じ場所で働く労働者以外の者についても必要な保護措
置を講ずるよう事業者に義務付ける改正を行った(2023(令和 5)年 4 月施行)。
また、個人事業者等について業務上の災害が多発していること等を踏まえ、学識経験
者、労使関係者による検討会を 2022 年 5 月から開催しており、個人事業者等に関する業
務上の災害の実態把握、実態を踏まえ災害防止のために有効と考えられる安全衛生対策の
在り方について検討を行っている。

令和 5 年版

厚生労働白書

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