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令和5年版厚生労働白書 全体版 (383 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html
出典情報 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》
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第2部

現下の政策課題への対応

・小児と薬
成育医療研究センターに設置した「小児医療情報収集システム事務局」において、小児
患者に医薬品が投与された際の投与量、検査結果、患者の状態・症状等の情報を収集して
いる。また、2017(平成 29)年度から、これまでに得られた情報などの整理・評価等を
行い、必要な情報提供を行うことで、小児に対する医薬品の適正使用の推進を目指す取組
みを行っている。
・高齢者における医薬品安全対策の推進
高齢化の進行に伴い、加齢に伴う薬物動態や薬物反応性の変化や複数の併存疾患を治療
するための医薬品の多剤服用等によって、薬物有害事象の問題が生じやすいことから、高
齢者における薬物療法の適正化(薬物有害事象の回避、服薬アドヒアランスの改善、過少
医療の回避)を目指し、「高齢者の医薬品適正使用の指針」や「病院における高齢者のポ
リファーマシー対策の始め方と進め方」を作成する等の取組みを行っている。
・MID-NET の活用
療データを集積し、薬剤疫学的手法により医薬品等の安全対策に活用するための医療情報
データベースシステム(MID-NET)を構築した。2018(平成 30)年 4 月から MIDNET の本格運用を開始し、行政、製薬企業、研究者等が利活用を行っているところであ
り、安全対策措置を検討する上で利活用結果を活用している。

(5) 医薬品等の安全対策施策の監視・評価(医薬品等行政・評価監視委員会)
保に必要な対策を講ずるとともに、これらの実施状況を評価及び監視する仕組みが重要で

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ある。このような背景から「薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品行政のあり



医薬品等による悲惨な健康被害の発生等を繰り返さないためには、医薬品等の安全性確

健康で安全な生活の確保

自発報告を主体とする副作用報告制度には限界があるため、協力医療機関が保有する医

方検討委員会」の提言を踏まえ、改正法に基づき、医薬品等行政評価・監視委員会が
2020(令和 2)年 9 月に設置され、2023(令和 5)年 3 月末までに 11 回開催された。
この委員会で、医薬品等の安全性確保等に関する施策の実施状況の評価及び監視や、こ
れらの結果に基づき、必要に応じて、講ずべき施策を厚生労働大臣に意見又は勧告を行
う。
また、この委員会には、医師、薬剤師、法律家、薬害被害者など、さまざまな立場の委
員が参画しており、第三者性を有する機関として医薬品等の安全性確保や薬害の再発防止
等のための調査、審議を行っている。

3 医薬品の販売制度

医薬品は、医師などの処方箋に基づき調剤される医薬品である医療用医薬品と、処方箋

なしで薬局・店舗販売業で需要者の選択に基づいて購入することができる医薬品である要
指導医薬品及び一般用医薬品の 2 種類に分類される。
要指導医薬品は、使用に特に注意が必要なことから、薬剤師が対面で、使用する本人に
対して必要な情報提供及び薬学的知見に基づく指導を行う必要がある。一方、一般用医薬

令和 5 年版

厚生労働白書

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