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令和5年版厚生労働白書 全体版 (98 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html
出典情報 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》
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において単身世帯の方が増加し社会的な孤立のリスクが高まる可能性があることを考慮す
ると、必ずしも高齢者には限らない課題である。
セルフ・ネグレクトに該当する状態として「とても当てはまる」と回答があった割合が



2

高いものとしては、
「必要な受診・治療を拒否」(26.4%)や、「必要な介護・福祉サービ
スを拒否」
(20.8%)、
「衣類や身体の不衛生が放置」(18.5%)、「不衛生な家屋に居住」
(16.7%)など、必要な医療・福祉サービスなどの拒否とともに、不衛生な環境での生活
(24.8%)
、「近隣住民から経済的搾取を受けているが支援を拒否」
(19.7%)など、虐待な
どをうけても支援を求めない状態の割合も高い(図表 2-2-30)。セルフ・ネグレクトの状
態は、生命・身体に重大な危険が生じる場合や、ひいては孤立死に至るリスクも抱えてお
り、適切な介入・支援が求められる。
図表 2-2-30

セルフ・ネグレクトに該当する状態
どちらかというと
当てはまる

当てはまる

とても当てはまる

無回答

①不衛生な家屋に居住している
②衣類や身体の不衛生が放置されている
③不十分や住環境に居住している
④必要な介護 ・ 福祉サービスを拒否している
⑤必要な受診 ・ 治療を拒否している
⑥地域から孤立している
⑦近隣住民の生命 ・ 身体 ・ 生活 ・ 財産に影響を与えている
⑧詐欺的商法の被害にあっているが支援を拒否している
⑨家族 ・ 親族から虐待を受けているが支援を拒否している
⑩近隣住民から経済的搾取を受けているが支援を拒否している
⑪認知症である(疑いを含む)
⑫精神疾患がある(疑いを含む)
⑭知的障害がある(疑いを含む)
⑮身体障害がある(内部障害や疑いを含む)

当てはまらない

福祉制度の概要と複雑化する課題

状態が指摘されている。また、「家族・親族からの虐待を受けているが支援を拒否」

5.0%
3.4%
10.6%
3.4%
2.7%
26.8%
22.6%
10.3%
6.5%
8.9%
51.7%
52.0%
52.5%
54.7%

37.9%
31.8%
43.3%
28.2%
25.5%
39.7%
37.1%
41.3%
26.4%
30.0%
24.5%
23.5%
24.2%
25.1%

37.3%
43.1%
32.1%
44.4%
42.3%
22.0%
27.7%
33.0%
38.7%
37.6%
15.7%
16.0%
15.1%
11.8%

16.7%
18.5%
10.7%
20.8%
26.4%
8.3%
9.1%
11.9%
24.8%
19.7%
4.3%
4.4%
4.1%
3.2%

3.1%
3.2%
3.2%
3.2%
3.1%
3.2%
3.5%
3.5%
3.6%
3.8%
3.9%
4.0%
4.0%
5.2%

資料:自治体の包括的権利擁護体制に関する調査研究報告書(平成 30 年度)

(セルフ・ネグレクト状態の高齢者への支援)
セルフ・ネグレクト状態の方に対する支援にあたっては、地域住民や民生委員などの理
解や協力も得た上で、第 3 章で紹介する、アウトリーチによる介入的支援や、多機関の
チームや組織での支援などが求められる。また、周囲から孤立しないなど、セルフ・ネグ
レクト状態に至らないような予防的な支援も重要である。
具体的に、市区町村において実施されているセルフ・ネグレクト状態の高齢者の早期発
見のための対策は、「高齢者虐待等の権利擁護を促進する地域づくりのための自治体によ
*39
によると、
「訪問等によって実態把握
る計画策定と評価に関する調査研究事業報告書」

を行っている」
(68.9%)や、「関係機関や民間団体との連携協力体制を整備している」
* 39 厚生労働省 2021(令和 3)年度老人保健健康増進等事業「高齢者虐待等の権利擁護を促進する地域づくりのための自治体による計
画策定と評価に関する調査研究事業」における報告書。

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