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令和5年版厚生労働白書 全体版 (215 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html
出典情報 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》
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第2部

第5節

現下の政策課題への対応

労働者が安全で健康に働くことができる職場づくり


1 労働災害の状況と防止に向けた取組み

2



(1)労働災害の発生状況

ついては、死亡者数は 774 人(前年比 4 人(0.5%)減)となったが、休業 4 日以上の死
傷者数は 132,355 人(前年比 1,769 人(1.4%)増)と前年より増加した。
労働者の健康面については、精神障害による労災支給決定件数は、2021 年度には 629
件と前年度と比較して増加している。自殺者数については、2021 年は、約 2 万人と 9 年
連続で 3 万人を下回っているが、このうち約 2,000 人について勤務問題が理由の 1 つとさ
れているなど、働く人々の職場環境は引き続き厳しい状況にある。

(2)第 14 次労働災害防止計画の推進

労働安全衛生法では、労働災害の防止のための主要な対策等に関する事項を定めた「労

働災害防止計画」を策定することになっている。
2023(令和 5)年度から 2027(令和 9)年度までの 5 年間を計画期間とする「第 14 次
労働災害防止計画」では、国、事業者、労働者等の関係者が一体となって、労働者一人一

働き方改革の推進などを通じた労働環境の整備など

2022(令和 4)年の新型コロナウイルス感染症のり患によるものを除いた労働災害に

人が安全で健康に働くことができる職場環境の実現に向け、
「自発的に安全衛生対策に取
り組むための意識啓発」「労働者(中高年齢の女性を中心に)の作業行動に起因する労働
災害防止対策の推進」
「高年齢労働者の労働災害防止対策の推進」
「多様な働き方への対応
や外国人労働者等の労働災害防止対策の推進」「個人事業者等に対する安全衛生対策の推
進」
「業種別の労働災害防止対策の推進」
「労働者の健康確保対策の推進」
「化学物質等によ
る健康障害防止対策の推進」に重点的に取り組むこととしている。

2 労働災害を防止するための対策の充実

(1)業種横断的な対策等の推進

休業 4 日以上の労働災害の約 4 分の 1 を占める転倒災害を防止するため、「STOP !転

倒災害プロジェクト」を実施し、労働災害防止団体と連携の上、周知啓発等に取組んだ。
また、職場における転倒予防、腰痛予防の方法を分かりやすく紹介する啓発動画等を作
成し、広報することにより、意識啓発を図っている。腰痛予防対策については、2013
(平成 25)年 6 月に改正した「職場における腰痛予防対策指針」に基づく対策を推進して
いる。

(2)高年齢労働者の労働災害対策の推進

労働者の高齢化の進行に伴う労働災害の増加に対応するため、2020(令和 2)年 3 月

に「高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン」
(エイジフレンドリーガイド
ライン)を策定し、先進的な取組みを周知するとともに、高年齢労働者が安全に働くため
の職場環境の整備等に要する費用を補助するエイジフレンドリー補助金により支援してい

令和 5 年版

厚生労働白書

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