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令和5年版厚生労働白書 全体版 (307 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html
出典情報 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》
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第2部

現下の政策課題への対応

た。具体的には、第 8 次医療計画において、適切な在宅医療の圏域を設定し、「在宅医療
において積極的役割を担う医療機関」及び「在宅医療に必要な連携を担う拠点」を医療計
画に位置づけ、在宅医療における各職種の関わりを明確化するなど、今後見込まれる在宅
医療の需要の増加に向け、地域の実情に応じた在宅医療の体制整備を進めることとしてい
る。また、在宅医療の体制整備に対する支援としては、地域医療介護総合確保基金を活用
し、在宅医療の体制構築に必要な事業に対し財政的な支援を実施している。さらに、
2015(平成 27)年度から、在宅医療に関する専門知識や経験を豊富に備え、地域の人材
育成事業を中心となって推進することができる講師人材の育成研修を実施している。

(4)人生の最終段階における医療・ケア

人生の最終段階における医療・ケアについて、医療従事者から適切な情報の提供と説明

がなされた上で、本人による意思決定を基本として行われるようにするため、厚生労働省
では、「人生の最終段階における医療の普及・啓発の在り方に関する検討会」報告書を踏
まえ、
「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」に ACP*5 の
概念を盛り込むとともに、地域包括ケアシステムの構築に向けた内容に改訂した(
「人生
の最終段階における医療」から「人生の最終段階における医療・ケア」へ名称も変更)

また、当該報告書に基づき、ACP の愛称を一般公募し「人生会議」に決定、11 月 30 日
を「人生会議の日」とし、普及・啓発の取組みを実施している。
また、2014(平成 26)年度から、ガイドラインに沿って本人の意思決定を支援する医

る意識調査」を実施した。

医療・介護サービスの需要の増大・多様化に対応していくためには、患者それぞれの状

態にふさわしい良質かつ適切な医療を効果的かつ効率的に提供する体制を構築する必要が
ある。このため、2014(平成 26)年 6 月に成立した医療介護総合確保推進法では、病床
の機能の分化・連携を進めるとともに、地域医療として一体的に地域包括ケアシステムを
構成する在宅医療・介護サービスの充実を図るための制度改正を行った。
具体的には、長期的に継続する人口構造の変化を見据えつつ、将来の医療需要に見合っ
たバランスのとれた医療機能の分化・連携の議論・取組みを進めるため、まずは、団塊の
世代が 75 歳以上となり、高齢者が急増する 2025(令和 7)年の医療需要と病床の必要量
について地域医療構想として策定し、医療計画に盛り込むこととした。

国民が安心できる持続可能な医療・介護の実現

(5)地域医療構想の策定と医療機能の分化・連携の推進

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発を進めている。2022(令和 4)年度には「人生の最終段階における医療・ケアに関す



療・ケアチームの育成研修を実施し、2017(平成 29)年度からは、国民向けの普及・啓

これまで、地域医療構想の実現に向けて、厚生労働省より、公立・公的・民間を問わ
ず、各医療機関において、地域医療構想を踏まえた具体的対応方針の策定や、国において
診療実績を分析した上で、都道府県を通じ、公立・公的医療機関等に対し、具体的対応方
針の再検証等について要請をしてきた。
併せて、病床機能の分化・連携に関する地域での議論を進めるため、国として以下のよ
*5

ACP:「Advance Care Planning」の略。人生の最終段階の医療・ケアについて、本人が家族等や医療・ケアチームと事前に繰り返し
話し合うプロセス

令和 5 年版

厚生労働白書

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