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令和5年版厚生労働白書 全体版 (356 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html
出典情報 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》
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(2)新型インフルエンザ等対策特別措置法等について

新型インフルエンザ対策については、2009(平成 21)年に発生した新型インフルエン

ザ(A/H1N1)の経験などを踏まえて、対策の実効性を高めるために、
「新型インフルエ
*17
が 2013(平
ンザ等対策特別措置法」
(平成 24 年法律第 31 号。以下「特措法」という。


成 25)年 4 月 13 日に施行された。
特措法は、病原性が高い新型インフルエンザや同様の危険性がある新感染症等に対し
て、国民の生命・健康を保護し、国民生活・国民経済に及ぼす影響が最小となるようにす
ることを目的とし、新型インフルエンザ等の発生時における措置の法的根拠の整備を図る
ものである。
また、新型インフルエンザ等対策の円滑な推進のため、新型インフルエンザ等対策閣僚
会議の下に設置された新型インフルエンザ等対策有識者会議における検討を踏まえ、
2013 年に関係政令が公布、施行され、
「新型インフルエンザ等対策政府行動計画」
(2013
年 6 月 7 日閣議決定)*18 とガイドライン*19 が策定された。
さらに、新型インフルエンザ等の発生に備えるべく、地方公共団体や指定公共機関との
連携の下、新型インフルエンザ等対策訓練が政府全体で実施されている。
健康で安全な生活の確保



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(3)抗インフルエンザウイルス薬の備蓄とワクチン供給体制について

抗インフルエンザウイルス薬については、新型インフルエンザの発生に備え、行動計画

に基づき国民の全罹患者数(被害想定において全人口の 25%が罹患すると想定)の治療
その他の医療対応に必要な量を備蓄目標とし、国と都道府県などにおいて備蓄を行ってい
る。なお、2022(令和 4)年には、最新の科学的な知見に基づき、新たな抗インフルエ
ンザウイルス薬を備蓄対象に追加した。
ワクチンについては、これまで鶏卵培養法では 1 年半~2 年を要する全国民分の新型イ
ンフルエンザワクチンの生産期間を約半年に短縮することを目的として、2009(平成
21)年度補正予算で「新型インフルエンザワクチン開発・生産体制整備臨時特例交付金」
を措置し、細胞培養法による新型インフルエンザワクチンの生産体制の整備を図った結
果、2018(平成 30)年度末までに全国民分のワクチン生産のための実生産施設が整備さ
れた。
現在、危機管理上の重要性が高い亜型の発生に備え、細胞培養法により安定的に製造で
きる技術開発を推進している。
また、高病原性の鳥インフルエンザに由来する新型インフルエンザの流行に備え、新型
インフルエンザ発生初期に医療従事者や国民生活・国民経済の安定に寄与する業務に従事
する者に特定接種(特措法第 28 条で規定する「特定接種」をいう。以下同じ。
)が行える
よう、プレパンデミックワクチンの製造・備蓄を進めている。

* 17 「新型インフルエンザ等対策特別措置法」
内閣官房 http://www.cas.go.jp/jp/influenza/120511houritu.html
* 18 「新型インフルエンザ等対策政府行動計画」
内閣官房 http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/keikaku.html
* 19 「新型インフルエンザ等対策ガイドライン」
内閣官房 http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/keikaku.html

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令和 5 年版

厚生労働白書