令和5年版厚生労働白書 全体版 (264 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html |
出典情報 | 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》 |
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永く後世に伝え、恒久平和への誓いを新たにし
ようとするものである。毎年 8 月 15 日に、天
皇皇后両陛下の御臨席を仰ぎ、日本武道館で実
施している。なお、先の大戦の記憶を風化させ
ることなく次世代へ継承していくという観点か
ら、青少年(18 歳未満)の遺族にも献花して
いただくなど、式典に参加していただいてい
る*6。
全国戦没者追悼式(天皇皇后両陛下の御臨席を仰いで実施)
厚生労働省主催の千鳥ヶ淵戦没者墓苑拝礼式では、毎年春に、皇族の御臨席を仰ぎ、国
第
章
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の施設である千鳥ヶ淵戦没者墓苑に納められている遺骨に対して拝礼を行っている*7。ま
た、拝礼式においては、遺骨収集事業により収容した戦没者の遺骨のうち、遺族に返還す
ることのできない遺骨の納骨を行っている。
自立した生活の実現と暮らしの安心確保
(2)昭和館・しょうけい館
戦中・戦後の国民生活上の労苦を伝える「昭和館」及び戦傷病者とその家族の労苦を伝
える「しょうけい館」では、兵士、戦後強制抑留者及び海外からの引揚げの労苦を伝える
「平和祈念展示資料館」(総務省委託)と連携し、小・中学生などを対象とした「夏休み 3
館めぐりスタンプラリー」を実施している。また、2022(令和 4)年度は、
「昭和館」、
「しょうけい館」及び「平和祈念展示資料館」が、神奈川県において地方展を同時開催し
た。
さらに、
「昭和館」及び「しょうけい館」においては、戦中・戦後の労苦体験を後世へ
着実に継承するため、2016(平成 28)年度から 2021(令和 3)年度までの間、戦後世
代の語り部の育成事業を実施し、2019(令和元)年度からは、戦後世代の語り部の活動
事業を実施している。また、「昭和館」においては、新型コロナウイルスの感染状況等を
踏まえ、自宅等からでも同館が所蔵する映像・音響資料を閲覧できる仕組み(デジタル
アーカイブ)の構築にも取り組んでいる。
2 戦没者の遺骨収集事業、慰霊巡拝等の推進
(1)遺骨収集事業
先の大戦では、約 310 万人の方が亡くなり、そのうち、海外(沖縄及び硫黄島を含む。)
における戦没者は約 240 万人に及んだが、これまでに収容された遺骨は約 128 万柱であ
り、現時点においても約 112 万柱*8 が未収容となっている。厚生労働省では、1952(昭
和 27)年度以降、相手国政府の理解が得られた地域などから順次遺骨収集を行い、これ
までに約 34 万柱を収容している。
遺族や戦友が高齢化し、当時の状況を知る方々が少なくなり、遺骨に関する情報が減少
する中、2016(平成 28)年 3 月に「戦没者の遺骨収集の推進に関する法律」(平成 28 年
*6
*7
*8
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令和 5 年版
2020(令和 2)年、2021(令和 3)年、2022(令和 4)年は新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から縮小開催。
2020 年、2021 年は新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から中止、2022 年は縮小開催。
このうち、相手国の事情により収容自体が困難となっている地域に眠る遺骨(約 23 万柱)及び海没した遺骨(約 30 万柱)を除いても
なお、約 59 万柱が未収容のままとなっている。
厚生労働白書