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令和5年版厚生労働白書 全体版 (329 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html
出典情報 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》
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第2部

現下の政策課題への対応

③取組み実績に応じた市町村・都道府県に対する財政的インセンティブの付与
という仕組みを「地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法
律」(平成 29 年法律第 52 号。以下「地域包括ケア強化法」という。)により制度化するこ
ととした。
また、市町村の人員体制やノウハウの蓄積等の状況は地域によって様々であるため、厚
生労働省や都道府県が積極的かつ丁寧に支援していくことが必要である。具体的には、都
道府県が市町村を支援することを法律上に明記し、都道府県による市町村職員に対する研
修の実施、医療職等の派遣に関する関係団体との調整等を行うこととした。また厚生労働
省は、市町村が多角的に地域課題を分析することを支援するとともに、都道府県職員に対
して研修等を行い、市町村の取組みを支援していくこととした。
さらに、財政支援策として、2018(平成 30)年度より保険者機能強化推進交付金が、
2020(令和 2)年度にはその上乗せとして介護保険保険者努力支援交付金が創設された。
これらの交付金は、保険者等が取り組むべき事項に関して客観的な指標を設定し、その評
価結果に応じて交付されている。各保険者等には、当該交付金も活用し、高齢者の自立支
援、重度化防止等の取組みを一層進めていくことが期待される。

(3)医療・介護の連携の推進

今後、要介護認定率や認知症の発生率等が高い 75 歳以上の高齢者の増加に伴い、医療

ニーズと介護ニーズを併せ持つ高齢者の増加が見込まれることから、在宅医療・介護を一


体的に提供できる体制の構築とその連携がますます必要となる。
市区町村が主体となって、事業を実施している。さらに、地域包括ケア強化法により、都
みを強化している。
また、2021(令和 3)年 4 月に本事業で目指す姿の実現がなされるよう省令改正を行
うとともに、「在宅医療・介護連携推進事業の手引き(ver.3)」を公開し、市町村職員に
対する研修を実施した。
また、地域包括ケアシステムを推進する観点から、医療処置等が必要であるものの、入
院する程ではないが自宅や特別養護老人ホーム等での生活が困難な高齢者にも対応可能な
受け皿を確保することは重要である。
このため、地域包括ケア強化法において、
「日常的な医学管理」や「看取り・ターミナ
ルケア」等の機能と、「生活施設」としての機能とを兼ね備えた新たな介護保険施設を
「介護医療院」として 2018(平成 30)年 4 月に創設した。2022(令和 4)年 12 月末現

国民が安心できる持続可能な医療・介護の実現

道府県による市町村支援を明記し、市町村支援を実施する都道府県に対する研修等の取組

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このため、在宅医療・介護連携推進事業を地域支援事業の包括的支援事業に位置づけ、

在、介護医療院は 751 施設(44,689 療養床)となっている。

(4)高齢者の虐待防止

2006(平成 18)年 4 月に施行された「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支

援等に関する法律」等に基づき、高齢者虐待の未然防止、早期発見・迅速かつ適切な対
応、再発防止を図るため、自治体等と連携して、虐待を受けた高齢者に対する保護、養護
者への支援等に係る措置を講じている。

令和 5 年版

厚生労働白書

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