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令和5年版厚生労働白書 全体版 (410 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html
出典情報 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》
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2 全ての国民が安心しておいしく飲める水道水の供給

厚生労働省では、安全で良質な水道水の確保を図るため、最新の科学的知見や浄水にお

ける検出状況を踏まえて逐次水質基準等の見直しを行っている。また、水道事業者等にお
ける水安全計画の策定や、クリプトスポリジウム等の耐塩素性病原生物の対策指針等に基
づいた対策の徹底を促進するとともに、貯水槽水道の管理水準の向上に向けた取組みを促
進している。
水道水質検査の信頼性を確保するための取組みとして、水道事業者等や水道事業者等の
委託を受けて水質検査を行う登録水質検査機関等に対して、水質検査の外部精度管理調査
等を実施している。

3 危機管理への取組み

2022(令和 4)年度には、2022 年 8 月に東北地方・北陸地方などを中心とした大雨、

同年 9 月に九州地方などを中心とした台風第 14 号や静岡県を中心とした台風第 15 号、
2023(令和 5)年 1 月に北陸地方などを中心とした寒波・大雪により、水道施設の損壊
健康で安全な生活の確保



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や断水等の被害が発生した。
地震・風水害等の自然災害や水質事故等の非常時においても、利用者への給水を確保す
るため、水道事業者等には基幹的な水道施設の強靭化や迅速な復旧体制が求められる。こ
のため、厚生労働省では、水道の耐震化計画等策定指針の提供等により、水道施設の耐震
化計画の策定及び計画的な耐震化を図る取組みを推進しているほか、近年の自然災害によ
る被害を踏まえ、耐災害性強化対策等の更なる加速化・深化を図るため、政府全体で「防
災・減災、国土強靱化のための 5 か年加速化対策」を策定し、停電・土砂災害・浸水災害
対策にも取り組んでいる。

4 東日本大震災からの復興に関する取組み

東日本大震災に伴い、累計で約 257 万戸に及ぶ大きな断減水が発生した。津波の被災

地域や東京電力福島第一原子力発電所の事故による帰還困難区域を除いては復旧がおおむ
ね完了し、復旧未完了地域についても、厚生労働省や県、水道事業者、公益社団法人日本
水道協会等の関係団体から構成される「東日本大震災水道復興支援連絡協議会」におい
て、現地の課題や支援ニーズの把握に努め、早期復興に向けた取組みを支援している。

5 水道産業の国際展開に向けた取組み

世界では、いまだ約 4 億 9 千万人(2020(令和 2)年時点)が、河川水や汚染防止を施

されていない井戸の水など、改善されていない水の供給を受けている状況にあり、我が国
は、このような状況にある国に対して、政府開発援助等の国際協力を実施している。今
後、これらの国々では水道インフラ市場の拡大が見込まれることから、厚生労働省では、
これまでの国際協力に加え、東南アジアの開発途上国を対象として、水道セミナーや案件
発掘調査等を実施し、我が国が有する水道の技術・ノウハウ等の国際展開を支援してい
る。

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令和 5 年版

厚生労働白書