令和5年版厚生労働白書 全体版 (252 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html |
出典情報 | 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》 |
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の就労範囲に訪問系サービスを含めた。
第4節
第
章
3
重層的なセーフティネットの構築
1 生活保護受給者などの生活困窮者に対する就労支援の推進
2013(平成 25)年度から生活保護受給者を含め生活困窮者を広く対象として、地方自
女性、若者、高齢者等の多様な働き手の参画
治体(福祉事務所)にハローワークの相談窓口(常設窓口や巡回相談)を設置するなど、
ワンストップ型の就労支援体制を全国的に整備し、ハローワークと地方自治体の協定に基
づき、両者によるチーム支援方式により、就労支援を行う「生活保護受給者等就労自立促
進事業」を実施している。2022(令和 4)年度における実績は支援対象者数約 9.1 万人、
就職者数約 6.3 万人となっている。
2 求職者支援制度
求職者支援制度は、主に雇用保険を受給できない方々に対して公的な職業訓練の受講機
会を提供するとともに、収入、資産など一定の要件を満たす場合に、訓練を受けることを
容易にするための職業訓練受講給付金を支給している。また、新型コロナウイルス感染症
の影響を受けて離職・休業を余儀なくされた方や、シフトが減少した方などが、利用しや
すい制度とするため、職業訓練受講給付金の支給要件の緩和や訓練対象者の拡大等の特例
措置を 2021(令和 3)年 2 月から 2022(令和 4)年度末まで講じ、当該制度の活用促進
を図った。
なお、求職者支援訓練には、多くの職種に共通する基本的能力を習得するための「基礎
コース」と、基本的能力と特定の職種の職務に必要な実践的能力を一括して習得するため
の「実践コース」がある。
また、ハローワークは求職者に対してキャリアコンサルティングを実施し、適切な訓練
へ誘導するとともに、個々の求職者の状況を踏まえて作成した就職支援計画に基づき、訓
練期間中から訓練修了後まで、一貫して就職支援を行い、求職者の早期の就職に向け取り
組んでいる。
2021 年度においては、約 2.8 万人が訓練を受講した。また、2021 年度中に終了した訓
練コースの雇用保険適用就職率は、基礎コース 53.9%、実践コース 60.0%となっている。
3 雇用保険制度
雇用保険制度については、雇用調整助成金の特例措置等の実施に伴う多額の支出によ
り、雇用安定資金の残高がゼロとなるなど極めて厳しい財政状況に陥っていた。「雇用保
険法等の一部を改正する法律」(令和 4 年法律第 12 号)では、雇用保険財政に関わる特例
措置を延長するとともに、失業等給付の保険料率を、2022(令和 4)年度前半は 0.2%、
後半は 0.6%とした。また、2022 年度第 2 次補正予算においては、雇用保険臨時特例法
により設けられた国庫繰入規定等により、約 7 千億円の繰入れを実施した。2023(令和
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