令和5年版厚生労働白書 全体版 (132 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html |
出典情報 | 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》 |
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地域共生社会の実現に向けては、福
専門職、行政など多様な主体が参画し
祉関係者のみならず、地域住民や地域
ている。
「ラボ」と名付けたのは、数多
により専門家だけでなく地域住民が一緒に地域の困りごとに対応している事例、空き家の
活用により多世代交流の場づくりを展開する企業の事例、カフェを舞台にボランティアが
の多様な主体との連携を進めていく
くの取組みを次々にやってみる姿が
参加してつながりを創っている事例を見てみたい。
ことが重要である。ここでは、デザイ
ンの力を活かしてまちを楽しくして
まるで実験のようだから。以下、活動
を3つの要素に分けて紹介する。
いくという発想により、様々な活動を
自分たちのまちを自分たちで楽しく 考える場~課題の共有~
(宮崎県三股町社会福祉協議会)
繰り広げている宮崎県三股町社会福
福祉の窓口や社会福祉協議会には
コラム
第
祉協議会の取組みについて紹介する。
多くの相談が寄せられるが、近年、福
地域共生社会の実現に向けては、福祉関係
考える場~課題の共有~
「つながり・支え合い」のある地域共生社会の実現を目指して
くための仕組みづくり
章
3
者のみならず、地域住民や地域の多様な主体
福祉の窓口や社会福祉協議会には多くの相
祉分野だけでは対応が難しくなって
との連携を進めていくことが重要である。こ
「本気で」地域共生社会を推進し談が寄せられるが、近年、福祉分野だけでは
てい
いる。このため、専門家、住民、異な
こでは、デザインの力を活かしてまちを楽し
対応が難しくなっている。このため、専門
くしていくという発想により、様々な活動を
家、住民、異なる分野で働く人など、関係・
る分野で働く人など、関係・業種を超
人口約2万6千人の宮崎県三股町
えた人が集まって考える場を設けて
繰り広げている宮崎県三股町社会福祉協議会
業種を超えた人が集まって考える場を設けて
の取組みについて紹介する。
いる。ときには、
「社会問題井戸端会議」と
では、全国の自治体同様、生活困窮世
いる。
ときには、
「社会問題井戸端会議」
銘打って、大勢でアイデアを出し合うことも
帯の増加や不登校、ひきこもりなどの
と銘打って、大勢でアイデアを出し合
ある。ひとつの組織で抱え込まず、地域の力
「本気で」地域共生社会を推進していくた
福祉的課題が複雑化・多様化していた。
うこともある。ひとつの組織で抱え込
を信じて課題を共有することで解決の糸口を
めの仕組みづくり
町が行った住民アンケートでは、6割
まず、地域の力を信じて課題を共有す
探っている。
人口約
2 万 6 千人の宮崎県三股町では、全
国の自治体同様、生活困窮世帯の増加や不登
以上の人が地域活動をしていないが、
ることで解決の糸口を探っている。
校、ひきこもりなどの福祉的課題が複雑化・
魅せる場~デザインの力を重視~
魅せる場~デザインの力を重視~
活動に興味のある人は8割にのぼる
多様化していた。町が行った住民アンケート
負担が重いイメージがありがちな地域福祉
ことが分かった。ここに着目して、
「本
負担が重いイメージがありがちな
活動を気軽に近寄りやすいものにすること
では、6 割以上の人が地域活動をしていない
気で」地域共生社会を推進していくた
地域福祉活動を気軽に近寄りやすい
が、活動に興味のある人は
8 割にのぼること
は、支援を必要としている人に知ってもらう
が分かった。ここに着目して、
「本気で」地
ためにもプレイヤーを増やすためにも有効
め、三股町社会福祉協議会内に、実践
ものにすることは、支援を必要として
域共生社会を推進していくため、三股町社会
だ。このため、様々な地域活動をブランド化
福祉協議会内に、実践支援研究室(コミュニ
して発信している。ラボのロゴマークはもと
支援研究室(コミュニティデザインラ
ボ)を設置した。
ティデザインラボ)を設置した。
いる人に知ってもらうためにもプレ
イヤーを増やすためにも有効だ。この
より、それぞれの地域活動をおしゃれにネー
ため、様々な地域活動をブランド化し
ミングしたり、思わず立ち寄ってみたくなる
外観の活動拠点にしたりするなど、デザイン
て発信している。ラボのロゴマークは
の力を最大限に活かしている。これらの試み
もとより、それぞれの地域活動をおし
には地元デザイナーの力を借りているが、デ
ゃれにネーミングしたり、思わず立ち
ザイナーにとっても福祉を知ることは大きな
学びになっているという。
寄ってみたくなる外観の活動拠点に
している。ウェ
したりするなど、デザインの力を最大
コミュニティデザインラボとは
も簡単に申し込
限に活かしている。これらの試みには
コンセプトは、
「自分たちのまちを、
コンセプトは、
「自分たちのまちを、自分
マプロダクツで
地元デザイナーの力を借りているが、
コミュニティデザインラボとは
には、この宅食
たちで楽しく」
。目標は、2025(令和
7)年 (令
自分たちで楽しく」
。目標は、
デザイナーにとっても福祉を知るこ
までに、200 の活動、2,025 人の地域活動
とは大きな学びになっているという。
和7)年までに、 の活動、 人
者(プレイヤーという)を産み出し、地域住
の地域活動者(プレイヤーという)を
民の力で、地域課題を解決すること。住民、
産み出し、地域住民の力で、地域課題
事業者、福祉専門職、行政など多様な主体が
参画している。
「ラボ」と名付けたのは、数
を解決すること。住民、事業者、福祉
出会う場~地域課題と人をつなぐ
多くの取組みを次々にやってみる姿がまるで
実験のようだから。以下、活動を 3 つの要素
に分けて紹介する。
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令和 5 年版
厚生労働白書
出会う場~地域課題と人をつなぐ~
~
ラボは、「コメーキングスペースコメ」と
るという。そし
企業に食材を取
人、家に届ける
宅食のために野
までいる。
小さな試みか
ラボは、「コメーキングスペースコ
「需要がありそ
メ」という、カフェであり、地域の集
い」
「やってみた
いの場でもある。高齢者が集まった人
う!」
「事業にし
に軽食を提供しており、和やかな雰囲
中には上手くい
気だ。地域課題の発信やその解決のた
れでも実験は続
いう、カフェであり、地域の集いの場でもあ