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令和5年版厚生労働白書 全体版 (372 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html
出典情報 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》
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た、2017 年に「アレルギー疾患医療提供体制の在り方に関する検討会」で取りまとめら
れた報告書に基づき、2022 年 3 月までに 47 都道府県でアレルギー疾患医療拠点病院が選
定された。2018(平成 30)年には、アレルギー疾患に関する情報提供の充実のため、一
般社団法人日本アレルギー学会とともにホームページ「アレルギーポータル」を開設し、
2022 年にリニューアルした。また、「免疫アレルギー疾患研究 10 か年戦略」(2019(平
成 31)年策定)に基づき、研究事業を推進している。
リウマチ疾患対策については、
「厚生科学審議会疾病対策部会リウマチ等対策委員会報
告書」に基づき、リウマチ患者の疾患活動性を適切な治療によりコントロールし、長期的
な生活の質を最大限まで改善し、職場や学校での生活や妊娠・出産などのライフイベント
に対応したきめ細やかな支援を推進していく。

第5節

肝炎対策

1 肝炎対策について
健康で安全な生活の確保



8

B 型・C 型肝炎は、国内最大級の感染症であり、その対策は国民的課題である。
肝炎は自覚症状が現れにくいため、肝炎ウイルスに感染していることに気がつかないま

ま、肝硬変・肝がんなどの重い病気に進行してしまうことも多い。早期に適切な治療を実
施すれば、肝炎の治癒あるいは肝がんなどへの進行を遅らせることが可能であるため、肝
炎ウイルス検査の受検者を増やすこと、また、検査の結果、陽性とわかった方が早期に肝
臓専門医へ受診することが重要である。
そのため、厚生労働省では、2002(平成 14)年度から、肝炎ウイルス検査を開始するな
ど各種の取組みを実施しており、とりわけ、2008(平成 20)年度からは、都道府県などが
委託した医療機関における検査の無料化や、肝炎治療に対する医療費助成を行うなど、肝
炎総合対策を行っている。また、2014(平成 26)年度から、肝炎ウイルス陽性者に対する
受診勧奨を実施するとともに、初回精密検査費用及び定期検査費用の助成を行っている。
さらに、2018(平成 30)年度から、肝炎ウイルスによる肝がん・重度肝硬変の特徴を
踏まえ、患者の医療費の負担の軽減を図りつつ、肝がん・重度肝硬変治療に係るガイドラ
インの作成など、肝がん・重度肝硬変の治療研究を促進するための取組みを行っている
(図表 8-5-1、図表 8-5-2)

2012(平成 24)年度からは 7 月 28 日を日本肝炎デーと定め、この日を中心に国や地方
自治体などで様々な普及啓発活動を行っており、国の「知って、肝炎プロジェクト」では、
2022(令和 4)年 7 月 25 日に普及啓発イベント「知って、肝炎プロジェクト世界・日本
肝炎デー2022」を開催した。また、同プロジェクトにおいて、都道府県知事等への表敬
訪問等による普及啓発活動も、著名人の方々の協力を得て行っている。今後とも、
「肝炎
対策基本法」
(平成 21 年法律第 97 号)及び「肝炎対策の推進に関する基本的な指針」
(2011(平成 23)年 5 月 16 日策定、2022 年 3 月 7 日一部改正)を踏まえ、肝炎総合対策
を推進していく。

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令和 5 年版

厚生労働白書