令和5年版厚生労働白書 全体版 (124 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html |
出典情報 | 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》 |
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様々な場所を行き来している不安定居住者が一定数存在している。そのほか、虐待や DV
を含め、何らかの事情によって「住まい不安定」などの状態に陥るリスクがある方はどの
地域にも存在しうる。さらに、今後、単身世帯の増加が見込まれる中で、住まいや地域で
の暮らしに課題を抱える独居高齢者などの一層の増加も懸念される。
(新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響などにより、住まいに関する相談は増加し
第
章
3
居住支援のニーズが顕在化した)
新型コロナウイルス感染症の感染拡大などに伴う収入減少などにより、家賃の支払いが
「つながり・支え合い」のある地域共生社会の実現を目指して
難しくなるなど、住まいに関する課題を抱えた相談者は男女ともに増加した(図表 3-215)
。また、離職・廃業や休業などにより経済的に困窮し、住居を失うおそれがある方な
*14
の申請件数は、大幅に
どに対して家賃額相当を支給する「生活困窮者住居確保給付金」
増加した(図表 3-2-16)
。新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響などにより、住ま
いに関するニーズが顕在化したとも言えるだろう。
「住まい」は生活の基盤そのものであるとともに、就労の前提ともなるが、現に住まい
のない方だけではなく、生活困窮世帯の場合は、社会経済や心身の状況が一変することで
直ちに「住まい不安定」や「ホームレス」につながるリスクがある。
図表 3-2-15
生活困窮者自立支援制度における相談者像の変化
新型コロナウイルス感染症による相談者像の変化(プラン作成者の課題・男性)
○ 新型コロナ流行下では、 10代において「社会的孤立」 、20代以上において「住まい不安定」や「ホームレス」と
いった住まいに関する課題が多く見られるようになった。
(生活困窮者自立支援統計システムより抽出)
課題の特性(男性・年代別)
※ 「その他」を除く。
※ 赤枠:コロナ前と比較して順位が3つ以上上がったもの。
コロナ前(2019年11月~2020年1月)
~10代(n=171)
20代(n=1107)
30代(n=1452)
40代(n=2460)
50代(n=3032)
60代(n=2367)
70代~(n=1616)
1位
就職活動困難
37.4%
経済的困窮
52.6%
経済的困窮
53.2%
経済的困窮
53.3%
経済的困窮
55.3%
経済的困窮
47.1%
経済的困窮
41.9%
2位
経済的困窮
31.6%
就職活動困難
38.8%
就職活動困難
38.4%
就職活動困難
37.3%
就職活動困難
37.3%
病気
29.0%
家計管理
29.0%
3位
家族関係
28.1%
家族関係
28.8%
メンタルヘルス
31.5%
就職定着困難
25.5%
病気
29.1%
就職活動困難
25.8%
病気
28.2%
4位
コミュニケーション
が苦手 22.8%
メンタルヘルス・就職定
着困難 28.4%
就職定着困難
26.7%
病気
24.6%
家計管理
23.8%
家計管理
25.2%
就職活動困難
17.9%
コロナ流行下(2020年11月~2021年1月)
~10代(n=141)
20代(n=2137)
30代(n=3213)
40代(n=4508)
50代(n=5050)
60代(n=3296)
70代~(n=1880)
1位
経済的困窮
39.0%
経済的困窮
71.0%
経済的困窮
76.4%
経済的困窮
74.8%
経済的困窮
73.5%
経済的困窮
71.2%
経済的困窮
59.1%
2位
社会的孤立
32.6%
住まい不安定
24.7%
住まい不安定
24.5%
住まい不安定
24.3%
就職活動困難
25.8%
就職活動困難
24.2%
ホームレス
26.2%
3位
就職活動困難
29.1%
就職活動困難
23.0%
就職活動困難
21.2%
就職活動困難
23.0%
住まい不安定
22.3%
住まい不安定
21.8%
就職活動困難
19.9%
4位
コミュニケーション
が苦手 27.7%
就職定着困難
14.4%
就職定着困難
13.4%
家計管理
13.7%
病気
16.1%
病気
18.5%
病気
18.2%
* 14 離職・廃業や休業などにより、経済的に困窮し、住居を失うおそれが生じている方などに対し、収入要件・資産要件を満たし求職
活動を行う場合に、家賃額相当を原則として 3ヶ月間支給することで、安定した住まいの確保を支援するもの。
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厚生労働白書