令和5年版厚生労働白書 全体版 (295 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/22/index.html |
出典情報 | 令和5年版厚生労働白書-つながり・支え合いのある地域共生社会(8/1)《厚生労働省》 |
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現下の政策課題への対応
制度、条件付き早期承認制度など審査迅速化に向けた対応を強化すること等としており、
そのための更なる体制強化を行っているところである。
なお、2013(平成 25)年 10 月に開設した PMDA 関西支部においても、現在、治験デ
ザインなどの全ての相談及び製造所の製造管理・品質管理に係る実地調査を実施してい
る。
また、厚生労働省では、世界に先駆けて革新的医薬品等の実用化を促進するため、
2014(平成 26)年 6 月に「先駆けパッケージ戦略」を取りまとめ、世界に先駆けて日本
で開発され、早期の治験段階で著明な有効性が見込まれる革新的な医薬品等について、優
先的に審査を行い、早期の承認を目指す「先駆け審査指定制度」を導入した。さらに、
2017(平成 29)年には、有効な治療方法が乏しい重篤な疾患に用いる医薬品・医療機器
のうち、患者数が少ない等の理由で検証的な臨床試験の実施や臨床データの収集が困難な
ものについて、一定の有効性、安全性を確認した上で、製造販売後に有効性、安全性の再
確認等に必要な調査等の実施することを承認条件として、早期の承認を行うべく「条件付
き早期承認制度」を導入した。
これらの制度は、2020 年 9 月の「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確
保等に関する法律等の一部を改正する法律」
(令和元年法律第 63 号)の施行により、それ
タを活用することができるとされていることも踏まえ、医薬品の製造販売後の調査に医療
保するため、「医薬品の製造販売後の調査及び試験の実施の基準に関する省令等の一部を
改正する省令」(平成 29 年厚生労働省令第 116 号)を公布した。また、2018(平成 30)
年 4 月より PMDA において医療情報データベースである MID-NET の本格運用が開始さ
れ、全国の大学病院等 570 万人超(2021(令和 3)年 12 月末現在)のリアルワールド
データを医薬品等の製造販売後調査に活用できるようになった。引き続き、2017 年に京
都で開催された薬事規制当局サミットでの議論等も踏まえ、国際的な意見交換を推進しつ
つ、薬事規制における更なるリアルワールドデータの活用について、検討を進める。
医療関連イノベーションの推進
情報データベースを利用した際の再審査及び再評価の申請書に添付する資料の信頼性を確
6
章
承認制度」における製造販売後の有効性・安全性の確認においては、リアルワールドデー
第
ぞれ「先駆的医薬品等指定制度」
、
「条件付き承認制度」として法制化された。「条件付き
医薬品については、上記のほか、
「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」
において、学会・患者団体等から提出された要望のうち、医療上の必要性が高いとされた
ものに対し、関係製薬企業に開発要請等を行い、開発を促進する取組みを実施している。
医療機器についても、「医療ニーズの高い医療機器等の早期導入に関する検討会」におい
て、学会・患者団体等から提出された要望のうち、医療上の必要性が高いとされたものに
対し、関係企業への開発要請や承認審査における優先審査指定を行う等、開発を促進する
取組みを実施するとともに、医療機器規制と審査の最適化のための協働計画を策定し、行
政側、申請者側の双方が協働しながら、承認までの期間の更なる短縮と審査期間の標準化
を図ることとしている。また、医療機器については、医薬品と比較してライフサイクルが
短く承認後も頻回の変更が行われることを鑑み、2020(令和 2)年 9 月の「医薬品、医
療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律」(令
和元年法律第 63 号)の施行により、予め変更計画の確認を受けておくことで、通常であ
れば承認事項一部変更承認を受ける必要がある承認事項の変更を届出により行うことが可
令和 5 年版
厚生労働白書
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