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令和5年度 国の施策及び予算に対する東京都の提案要求 (307 ページ)

公開元URL https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/collaboration/pdf/r5_zenki_shiori.pdf
出典情報 令和5年度 国の施策及び予算に対する東京都の提案要求(6/13)《東京都》
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このため、補助制度の抜本的な拡充や建物の壁面や強度の弱い屋根にも設
置可能な次世代太陽電池の早急な社会実装にむけた支援強化などを始め、特
に「今後5年間で取り組む事項」等を明確化するなどして、実現に向けた行
動を一刻も早く開始すること。
また、国内でのエネルギーの効率的利用を図るためには、太陽光発電など
地域で発電されるエネルギーの自家消費と有効活用を進めるインフラ環境の
整備が必須である。これは、地域の脱炭素化とレジリエンスの強化、電力系
統の負荷を軽減する取組でもある。そこで、建物や地域での再エネ設備の最
大限の導入や自家消費を向上させるための蓄電地等(電気自動車を含む。)
の導入を一層加速すること。
あわせて、デマンドレスポンスなど、デジタル技術を活用しながら、電力
需給状況や建物内外のエネルギー利用状況等を踏まえた需給調整の最適化を
図る、高度なエネルギーマネジメントを標準装備する取組や、地域マイクロ
グリッドの構築に向けた取組を加速すること。
加えて、再生可能エネルギー大量導入時代を見据え、エネルギー調整力と
して有望な水素の活用を推進すること。また、電化が困難な分野における熱
エネルギーの脱炭素化も進めること。
(2)再生可能エネルギーの利用拡大に向けた電力系統の運用改善・強化整備
再生可能エネルギーの導入拡大に当たっては、系統の空き容量不足による
接続拒否や高額な系統増強費用の請求による事業断念、接続可能となっても
出力抑制を課せられるなど、全国的に系統制約が依然として発生している。
これら再生可能エネルギー導入の阻害要因を取り除くため、以下の内容に
ついて更に検討を深め、2030年の再生可能エネルギー利用割合38%以
上の実現に資するよう、電力系統の運用改善、強化整備を早期に図ること。
① 既存系統の最大限の活用
系統を増強するためには、多額の費用と時間を伴うことから、まずは既
存系統を最大限に活用することが重要である。
現在、日本版コネクト&マネージの検討・実施等により既存系統の活用
が進められているが、再生可能エネルギーの優先接続を図るなど、再生可
能エネルギーの積極的な導入に向けた制度設計を行うこと。
また、水力や蓄電池、水素利用など電力需給調整電源の一層の活用、太
陽光や風力などの変動特性の把握や気象情報を用いた発電出力予測の活用
などの系統運用技術と合わせ、既存系統を最大限に活用すること。特に、
国内の再生可能エネルギーを活用した国産グリーン水素による電力供給シ
ステム構築と早期市場導入にむけた支援を抜本的に強化すること。
② 広域的な電力融通の実現
太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーの発電量が地域の需要を
上回る状況もあり、地域内の電力需給を一致させるため、無制限・無保証
の再生可能エネルギーの出力抑制が全国に拡大されるとともに、九州地方
では既に出力抑制が実施され、さらに、東北地方等でも出力抑制が生じる
可能性が高まっている。電力需給調整を局所的な運用にとどめず、東北東
京間連系線等、地域間連系線の活用など、日本全体として広域的な電力融

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