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令和5年度 国の施策及び予算に対する東京都の提案要求 (455 ページ)

公開元URL https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/collaboration/pdf/r5_zenki_shiori.pdf
出典情報 令和5年度 国の施策及び予算に対する東京都の提案要求(6/13)《東京都》
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(3)がん登録の推進
(提案要求先
(都所管局

厚生労働省)
福祉保健局)

全国がん登録を実施するに当たって、十分な財政措置を講じるこ
と。また、がん登録に携わる人材の確保・育成、オンラインシステ
ムの環境整備を行うとともに、精度向上の観点からの対策及び国民
等へがん登録の普及啓発を行うこと。さらに、がん登録の活用に向
けた必要な支援を行うこと。
<現状・課題>
がん登録は、がんの発生状況・がん医療の実態を把握し、がん対策の評価や企
画を行う際の基礎資料となるものであり、がん対策の推進に当たって重要な役割
を担うため、高い精度が必要である。
平成28年1月にがん登録等の推進に関する法律が施行され、全国がん登録の
実施に当たって、都道府県が負担する審議会や医療機関向けの説明会に係る事務
処理費用等一部の経費のみ国庫補助の対象となっている。今後、全国がん登録を
着実に推進していくためには、財政措置の充実が必要である。
法が施行されたことに伴い、がん登録は全ての病院に義務づけられたが、中小
病院においては、がん登録に携わる医師等専門職が十分に配置されていないなど、
体制が整備されていない。がん登録には高い専門性と秘密保持が求められるため、
人材の確保と育成に十分な配慮が必要である。
平成29年4月からがん登録オンラインシステムの運用が開始され、各医療機
関は都道府県へオンラインシステムによりがん登録データの届出をすることとな
っているが、システム導入には、専門的知識が必要となることやシステム改修経
費を負担する必要があるため、都内におけるオンライン化率は7割程度となって
いる。より多くの医療機関がオンラインシステムを導入するためには、わかりや
すい導入手順の案内や問合せ窓口の充実、システム改修経費の確保など、中小病
院にも配慮した対策が必要である。
また、全国がん登録は、全国のがん情報を一つにまとめて管理することで、精
度の高い、正確ながん情報を効率的に集め、公表することを目的として開始され
たが、患者の同一人物判定に必要な情報を確実に収集する仕組みが構築されてお
らず、精度向上の観点から対策が必要である。
さらに、全国がん登録が開始されたことで、都道府県単位でなく全国規模のが
ん登録データベースが構築されてはいるが、国民、医療機関、自治体への周知が
十分に図られておらず、その重要性、必要性、有用性、活用方法について理解が
進んでいないため、より一層の周知活動が必要である。特に、がん登録は、区市
町村が、がん検診の効果検証を行うに当たって有効な手段であるとされているが、
活用した先行事例が少なく、取組が進んでいないため、今後、区市町村ががん登

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