令和5年度 国の施策及び予算に対する東京都の提案要求 (423 ページ)
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公開元URL | https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/collaboration/pdf/r5_zenki_shiori.pdf |
出典情報 | 令和5年度 国の施策及び予算に対する東京都の提案要求(6/13)《東京都》 |
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正法案は平成29年に廃案となった。
都は、措置入院者が退院した後の支援について、現行の精神保健福祉法に基づ
く措置入院者等の退院後支援計画の作成等を盛り込んだ国の退院後支援ガイド
ラインの発出を受けて、令和元年度に「東京都における措置入院者退院後支援ガ
イドライン」を策定し、令和2年度から本格実施している。
各自治体の体制確保については、平成29年度から地方交付税により、必要な
経費の一部のみ措置されているが、十分ではなく、国のガイドラインを受けた取
組に対する財政支援策も講じられていない。
また、医療保護入院については、改正法案の廃案により、区市町村長同意の手
続の見直しが行われないままとなっている。
国は、令和元年12月25日付「災害拠点精神科病院の指定の促進について」
により、災害拠点精神科病院を早期に指定するよう求めているが、体制整備に向
けては医療機関の負担をより一層軽減させることが必要である。
<具体的要求内容>
(1)地域において、良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制を構築するた
め、精神疾患についても、医療連携体制推進事業の補助対象とするなど、計
画の実効性が担保されるよう必要な財源措置を講じること。
(2)精神科在宅患者支援管理料について、対象疾患を限定することなく、精神
疾患患者に継続的な医療が提供されるよう、医療機関の施設基準を緩和する
こと。
(3)難治性の精神疾患患者に対する専門的な治療が普及するよう、都道府県に
よる地域の実情に応じた支援体制の構築に必要な財源措置を講じること。
(4)精神身体合併症患者に対する適切で円滑な医療提供体制を一層整備するた
め、一般診療科と精神科の連携を促進し、患者の受入れに必要な診療報酬の
充実を図ること。
(5)精神科救急医療の充実のため、待機医師及び看護師等に要する経費等の人
的・財政的負担の実情を考慮した上で、十分な財源措置を講じること。
(6)依存症対策については、患者数の推移等も踏まえながら、診療報酬の対象
の更なる拡充など、必要な措置を講じること。また、依存症専門医療機関及
び依存症治療拠点機関の整備が円滑に進むよう、「依存症治療指導者養成研
修」の受講者については、自治体ごとの人口規模やニーズを踏まえて決定す
るとともに、選定される医療機関への必要な財源措置を講じること。さらに、
民間団体への支援については、国と自治体の役割分担を踏まえて、各自治体
における取組が推進されるよう、必要な措置を講じること。
(7)認知行動療法に対する診療報酬について、対象疾患を拡大し、集団を対象
とする場合にも認めるなど評価の充実を図ること。
(8)発達障害者支援センターへの精神科医の配置など、都道府県等が発達障害
者への相談支援体制の充実を図ることができるように必要な財源措置を講じ
ること。
(9)現行の精神保健福祉法に基づく退院後支援ガイドラインを踏まえた各自治
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