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令和5年度 国の施策及び予算に対する東京都の提案要求 (375 ページ)

公開元URL https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/collaboration/pdf/r5_zenki_shiori.pdf
出典情報 令和5年度 国の施策及び予算に対する東京都の提案要求(6/13)《東京都》
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児童虐待の防止等に関する法律等の改正法律案を令和元年6月に公布し、令和2
年2月には、体罰の範囲や体罰禁止に関する考え方を示したガイドライン「体罰
等によらない子育てのために」を作成した。体罰等は、医学的に、子供の脳の発
達に深刻な影響を及ぼすこともあるとされている。しかしながら、日本では、し
つけとしての体罰を容認する風潮もあり、子供が独立した人格と尊厳を持つ存在
であるという考え方が、必ずしも浸透しているとは言えない状況があることから、
体罰等によらない子育てを普及していくことが求められる。
要保護児童対策地域協議会の調整機関である子供家庭支援センターと、要保護
児童対策地域協議会の関係機関による速やかな個別ケース検討会議の開催や情報
共有を行うためには、オンライン会議の活用や構成機関が共有できるデータベー
スの構築が有効である。
今般の個人情報保護制度の改正においては、オンライン結合(オンライン会議
やデータベース構築)について、使用の都度の諮問が必要ない旨示された。
一方で「地方公共団体における情報セキュリティポリシーに関するガイドライ
ン」においては、既存のクラウドサービスやオンライン会議ツールなどの約款に
よる外部サービスを使用したオンライン結合について、機密性2以上の情報(個
人情報)を取り扱わないよう規定されていることから、区市町村におけるオンラ
イン会議やデータ構築の取組を進める上での支障となっている。
<具体的要求内容>
(1)国が令和3年度から運用を開始した「全国要保護児童等に関する情報共有
システム」を全ての自治体が速やかに導入、活用できるよう対策を講じること。
① 要保護児童等の全てのケースを情報共有システムで共有することについ
て、個人情報保護の根拠規定が明確となるよう、法令改正や通知等の発出
などの措置を講じること。
② 各自治体の実情や意見を把握し、現在使用されているものとの整合性を
考慮した内容となるようシステムの仕様を修正すること。
③ 全ての自治体が参加できるよう、必要な財政支援を行うこと。
(2)児童虐待の防止に向けて、体罰等によらない子育ての推進に向けた普及啓
発を更に充実すること。
(3)区市町村において、子供家庭支援センターと要保護児童対策地域協議会の
関係機関によるオンライン会議の円滑な実施や構成機関間でのデータベース
共有できるよう、個人情報保護制度の解釈と運用をガイドラインで示すなど、
必要な支援を行うこと。

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