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令和6年度 国の施策及び予算に対する東京都の提案要求 (369 ページ)

公開元URL https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/collaboration/PDF/r6_zenki.pdf
出典情報 令和6年度 国の施策及び予算に対する東京都の提案要求(6/15)《東京都》
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森林循環促進に向けた施策と花粉発生源対策

の充実【最重点】
(都所管局

(提案要求先 林野庁)
産業労働局・政策企画局)

(1)森林循環に資する国産材の利用促進施策を拡充すること。
(2)森林循環の促進に必要な基盤整備や、低コスト化推進のため
の施策を強化すること。
(3)実態に即した森林整備が適切に進むよう、森林経営計画制度
の認定要件を見直すこと。
(4)花粉発生源について抜本的な対策に取り組むこと。
<現状・課題>
我が国の森林は、戦後植林された人工林が伐採・利用の時期を迎えており、国
産材の利用拡大を通じた森林循環の促進が急務となっている。国産材の利用拡大
については、平成30年に発生したブロック塀の倒壊事故を受け、木塀の設置が
進むなど、近年、建築物等の木造・木質化が進められており、ウッドショック等
を契機に、外国産材から国産材に転換しようとする機運も生じている。
こうした木材の利用が進む一方で、伐採しやすい箇所に皆伐が偏り、伐採更新
が停滞する森林が依然として残されている。このため、若い森林が極端に少ない
偏った齢級構成となり、森林の持つ土砂災害防止機能や二酸化炭素吸収能力の低
下を招いている。
また、所有者の世代交代や不在村化等から、所有者や境界が不明となった森林
では、整備が十分行き届かず、森林の公益的機能の低下も懸念されている。
さらに、スギ花粉症は、今や都民の約2人に1人が罹患しているといわれ、花
粉発生源対策は、都民、国民の健康にかかわる重要な課題となっている。
都では、地域材である多摩産材の利用拡大に向け、都有施設の整備を行う際に、
積極的に多摩産材を活用するほか、区市町村の公共施設や集客力のある商業ビル、
住宅等における木材利用の促進を図っているところである。加えて、国産材の利
用が進むよう、都の提案により全国知事会に設置した47都道府県が参加する国
産木材活用プロジェクトチームにおいて、地域の活性化や国土強靱化などにつな
がる国産木材のさらなる需要拡大に向けた政策提言を取りまとめ、国に対して協
力を要請するとともに、都道府県が創意工夫を凝らした取組を展開している。
また、森林循環の促進に向けて、林道等の基盤整備を進めるとともに、最先端
の林業機械を導入し、伐採・搬出の効率化を図っているほか、急傾斜地での木材
搬出技術を持つ高度な技術者を育成するための講習会の実施等を進めている。
さらに、花粉発生源対策として、スギ・ヒノキ林の伐採・搬出と花粉の少ない
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