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令和6年度 国の施策及び予算に対する東京都の提案要求 (471 ページ)

公開元URL https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/collaboration/PDF/r6_zenki.pdf
出典情報 令和6年度 国の施策及び予算に対する東京都の提案要求(6/15)《東京都》
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保健医療施策の推進
医師確保対策の充実
(提案要求先
(都所管局

厚生労働省)
福祉保健局)

現下の医師不足の状況に対して、不足が顕著な産科、小児科、救
急医療、へき地医療等の医師の早急な確保について、より実効性の
ある対策を国の責任において講じるとともに、医師養成課程におけ
る研修の質を担保するため、適切な制度運用を図ること。
<現状・課題>
全国的に医師不足が続く中、都内においても依然として、小児・周産期・救急・
へき地医療など、特定の診療科や地域で医師の確保が困難な状況にある。
国は、平成20年度から医学部入学定員増を臨時的に認めているが、医師の養
成には時間を要するため、併せて今ある危機に対し即効性のある対策も重層的に
講じる必要がある。
国は、平成30年度に医療法の改正を行い、都道府県が医師確保計画を策定す
ることとし、新たに医師偏在指標に基づく医師多数・少数区域等を設定した。し
かし、指標は医師の総量的な偏在状況を相対的に示しているものに過ぎず、地域
の実情を十分に表すものとなっていない。また、医師多数とされた都道府県にお
いては専攻医の定員数が制限されるなど、医師確保に柔軟に取り組むことができ
ない。
医師の偏在対策は全国的な課題であるとともに、地域の医療提供体制の確保も
視野に入れながら進めていくべきものであり、国において長期的な視点を持ちつ
つ、主体的に実効性のある医師確保対策を講じる必要がある。
新たな専門医制度は、平成30年度に改正された医師法により国及び都道府県
の役割が明確化された。引き続き国が全国的な影響や研修の質を検証し、都道府
県の意見を踏まえた上で一般社団法人日本専門医機構に直接働きかけを行うなど、
主体的に関与する必要がある。
医師の地域偏在是正の視点から、専攻医の都市部への集中が問題視され、専攻
医採用数について、令和2年度から新たな算定方法によるシーリングが導入され
た。新たなシーリングの実施によって、都市部の専攻医の定員が過度に制限され、
地域の医療提供体制に大きな影響を与えることにもつながりかねず、また、専攻
医が希望する質の高い研修の機会が奪われ、制度本来の目的とかい離した仕組み
となってしまう。さらに、一般社団法人日本専門医機構は、専門医の更新時に多
様な地域での診療実績を求めることを検討しているが、過度なシーリングと併せ
て行われることで、地域の医療提供体制へより深刻な影響を及ぼす可能性がある。
専門医の質の向上という制度本来の目的に鑑み、症例が豊富で研修の体制も整
った都市部の病院の機能を評価し、研修の質が損なわれることがないよう十分に
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