令和6年度 国の施策及び予算に対する東京都の提案要求 (432 ページ)
出典
公開元URL | https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/collaboration/PDF/r6_zenki.pdf |
出典情報 | 令和6年度 国の施策及び予算に対する東京都の提案要求(6/15)《東京都》 |
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地域医療介護総合確保基金(介護分)の充実
(提案要求先
(都所管局
厚生労働省)
福祉保健局)
地域医療介護総合確保基金について、自治体が地域の実情に応じ
て有効な施策展開を図れるよう、弾力的に活用できる仕組みとする
こと。
<現状・課題>
地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律に基づき、医療
・介護サービスの提供体制の総合的・計画的な整備等を推進するため、都道府県
は、国3分の2、都道府県3分の1の負担割合により、地域医療介護総合確保基
金(以下「基金」という。)を設置している。なお、都道府県負担分は、地方交
付税交付金により財源措置されているが、不交付団体である都においては、これ
を自主財源で賄っている。
国は、平成27年度補正予算において、「介護離職ゼロ」に向けた緊急対策と
して、基金の積増しを行った。
しかし、基金の活用に当たっては、原則として、各年度の所要額は当該年度の
積立額により充当すべきとされていることや、平成27年度補正予算分の使途が
限定されていること、基金造成事業に要する各区分(介護施設等の整備分、介護
従事者の確保分)の経費の配分変更が認められていないことから、都においては
多額の基金残高が累積している。
介護施設等整備事業については、平成18年度の三位一体改革との関係から、
基金対象事業が地域密着型施設の整備などに限定されており、より需要のある広
域型施設の整備等へ充当できない。また、地域密着型サービス等について、今後、
施設の老朽化に伴い、需要が増加すると見込まれる大規模修繕が、補助対象とな
っていない。さらに、基金事業の配分基礎単価は令和元年度に一定程度引上げら
れたものの、基本的に全国一律であり、建築価格や人件費の高騰は、首都圏をは
じめとした大都市においてより深刻であるという実態を十分に反映していない。
特に、定期借地権の一時金に対する補助について、その補助額は、路線価の2分
の1に対して、その2分の1(実質4分の1)となっているため、事業者の負担
が大きく、都は、独自に上乗せして補助を行っている。
また、対象事業が限定的に列挙されているため、例えば、都が独自に実施して
いる、特別養護老人ホーム等を整備する際の土地賃借料への補助や、奨学金の貸
与を受けた介護職員に対して返済相当額を手当として支給する事業者や介護職員
用の宿舎を借り上げる事業者への支援など、自治体が地域の実情に応じて取り組
む事業が対象とならない。
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