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令和6年度 国の施策及び予算に対する東京都の提案要求 (662 ページ)

公開元URL https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/collaboration/PDF/r6_zenki.pdf
出典情報 令和6年度 国の施策及び予算に対する東京都の提案要求(6/15)《東京都》
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著作権法改正に伴う図書館資料の公衆送信へ
の支援
(提案要求先

文部科学省・文化庁)
(都所管局 教育庁)

図書館による図書館資料の公衆送信について、事業の実施に必要
な財源の確保や環境整備を図ること。
<現状・課題>
著作権法の一部を改正する法律(令和3年法律第52号。以下「法」という。)
が令和3年6月2日に公布、令和5年6月1日に施行された。同法の改正内容の
一つに、図書館による図書館資料の公衆送信がある。
法第31条第1項第1号では、図書館等は、調査研究を行う当該図書館等の利
用者の求めに応じ、公表された著作物の一部分を一人につき一部提供する場合に
限り、図書館資料を複製して紙媒体での提供が可能となっている。今回の改正に
より、図書館資料の複製物をメール等で送信(公衆送信)することも可能となった。
これにより、利用者は簡易かつ迅速に利便性の高い形で資料の複製物を入手・
閲覧することができるようになる一方、複製物のデータが不正に拡散する等、権
利者の利益を不当に害する事態が生じることが懸念される。このため、改正前の
法と同等の権利者保護を図る観点から、本サービスを実施する図書館には、デー
タの目的外利用を防止するための適切な人的・物的管理体制等の整備や、権利者
への補償金支払等の措置を講ずることが求められている。
これらの措置を講ずるためには、図書館の人的・物的な負担が大きく、国によ
る支援がなければ、都を含めた自治体での公衆送信サービスの実施は極めて困難
である。このため、図書館のみに対応を求めるのではなく、国による財源措置や
システム等の環境整備といった支援が不可欠である。
また、法第31条第5項では、特定図書館等の設置者が補償金を支払うことと
なっているが、法附則第8条第2項では、利用者の負担に適切に反映させること
が重要としている。
<具体的要求内容>
図書館による図書館資料の公衆送信について、図書館に過度な負担がかからな
いよう、国は、本事業の実施に必要な財源の確保や、システム等の環境整備を図
ること。また、法附則第8条第2項の趣旨から国民の理解と協力を得られるよう
広報活動等を通じた周知を図ること。

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