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令和6年度 国の施策及び予算に対する東京都の提案要求 (452 ページ)

公開元URL https://www.seisakukikaku.metro.tokyo.lg.jp/collaboration/PDF/r6_zenki.pdf
出典情報 令和6年度 国の施策及び予算に対する東京都の提案要求(6/15)《東京都》
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障害者の地域生活の実現のための報酬の改善
(提案要求先

こども家庭庁・厚生労働省)
(都所管局 福祉保健局)

障害者を支える人材確保、良質なサービス提供のため、サービス
全般にわたり基本的な報酬の改善・財源確保等を行うこと。
<現状・課題>
令和3年4月の報酬改定では、福祉・介護職員の人材確保・処遇改善にも配慮
しつつ、感染症等への対応力強化等を踏まえ、全体の改定率は0.56パーセン
トの増となった。(うち、新型コロナウイルス感染症に対応するための、令和3
年9月末までの0.05パーセントを含む)
令和3年4月改定により、基本報酬や各種加算の見直し、障害福祉人材の処遇
改善について一定の改善が図られたが、現下の物価高騰については反映されてい
ない。また、障害福祉人材の収入を3%程度引き上げるための福祉・介護職員処
遇改善臨時特例交付金の制度が令和4年2月から実施され、令和4年10月から
は福祉・介護職員等ベースアップ等支援加算に引き継がれた。
しかしながら、加算の種類が多岐にわたり、事業者及び自治体の事務負担が大
きくなっており、取得に至らない事業者も多い。
福祉分野においては、有効求人倍率や離職率が高く、人材の確保・定着や計画
的な人材育成が難しい状況にあり、質の高い福祉サービスの提供のために、質の
高い人材を安定的に確保していくことは喫緊の課題であるが、障害福祉サービス
等を担う福祉人材の確保・育成・定着への取組については、介護保険サービス・
保育サービスに比べても、国の支援が不十分である。
障害福祉サービスの地域区分については、原則として国家公務員の地域手当の
設定に準拠しているが、人件費、物件費等が高額である大都市の実情を適切に反
映していない。
計画相談支援・障害児相談支援については、令和3年度の報酬改定において、
質の高い相談支援を提供するため、基本報酬の充実や従来評価されていなかった
相談支援業務の新たな評価等、報酬体系が見直されたが、事業が安定的に実施で
きるよう基本報酬等を充実する声も多いため、引き続き効果検証が必要である。
訪問系サービスについては、政令で国庫負担の上限が定められているため、令
和4年度において、都内の区市町村では、約92億円の超過額が生じており、都
内区市町村がいわば国の肩代りを行った額は、約41億円となっている。令和3
年度の報酬改定で、国庫負担基準の見直し等が行われたが、依然として区市町村
の超過負担が解消されないことは明らかであり、サービスの利用制限も生じかね
ない。
共同生活援助(グループホーム)については、地域移行を進める観点から、医
療的ケアが必要な障害者、強度行動障害者、高齢重度障害者等、重度の障害者に
対して十分な支援を行えるようにする必要がある。令和3年度の報酬改定によ
り、グループホームにおける障害者の重度化・高齢化への対応として、重度障害
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